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老化関連遺伝子 - 加齢と老化

更年期をやっと抜けたと思ったら、加齢とともに忍び寄る老化。加齢とうまく付きあう方法などをまとめています。

老化関連遺伝子

1990年にJohnsonは線虫(Caenorhabditis elegans)からage-1遺伝子の突然変異体を発見しました。age-1変異体の平均寿命と最長寿命は、野生体に比べておよそ2倍も長く、成熟前の発育速度や産卵数は野生体と同じであったことから、老化の定義である「老化は成長期(性成熟期)以降、全ての種に起こる加齢に伴う生理機能の低下」に合致すると考えられました。
age-1の発見以降、線虫から寿命が延長する多くの突然変異体が見つかりました。これらの変異体から同定された原因遺伝子は、インスリン/インスリン様増殖因子(insulin-like growth factor-1:IGF-1)シグナルを介したエネルギー代謝に関わる遺伝子が多く、age-1はインスリン/IGF-1シグナル下流に存在するヒトでのPI3(phosphoinositide3)キナーゼの相同遺伝子です。また、1993年に見つかった長寿突然変異体のdaf-2は、インスリン/IGF-1シグナルに関わるインスリン/IGF-1受容体の相同遺伝子です。

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活性酸素と老化

個体の老化を進行させる原因の1つは、活性酸素の異常な産生や、その蓄積による細胞や組織の機能低下であると考えられています。
老化の原因の1つが活性酸素であると考えられるようになった発端は1956年、Harmanによって提唱されたフリーラジカル説によります。Harmanは、生体内外の原因で生じた反応性に富むフリーラジカルが、蛋白質、脂質、核酸を傷つけて(酸化して)細胞機能を低下させることが老化の原因であると唱えています。

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細胞の老化とテロメア

臓器や器官を構成する独立した最小単位は細胞です。1つの細胞は、ホルモンなどの液性因子や、細胞同士の接触による直接的な情報交換によって、他の細胞と常に協調しています。したがって、1つの細胞の破綻は、他の細胞の破綻をも招き、ひいては個体の生存にも影響を与えます。そのため、細胞破綻のメカニズムである細胞老化のメカニズムを解明すれば、個体老化のメカニズム解明にもつながるとかつては考えられていました。
ヒトの正常な皮膚線維芽細胞は、一定の回数(50回ほど)だけ分裂すると、それ以上は分裂しなくなります。この現象は、1961年にHayflickにより発見され、細胞には寿命があり、細胞は老化することが示されました。これが発端となって「細胞の老化=個体の老化」と考えられ、細胞老化の研究が盛んに行われました。

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