') ?>
・家族性IV型高脂血症
IV型の表現型を示し、すなわちカイロミクロンの上昇はなくVLDLの上昇であるためTG値のみが軽度〜中等度高値となります。家族性IV型高脂血症は、第1度近親者に同じIV型が存在し、他の表現型が存在しない症例を指します。多くは成人発症で、肥満・高インスリン血症を伴うとされています。
・家族性高コレステロール血症(FH)
家族性高コレステロール血症は、主にLDl受容体のヘテロ、ホモ接合体遺伝子異常による疾患で、高LDLコレステロール血症と早発性冠動脈疾患が特徴です。
1)未治療時のLDLコレステロール>180mg/dL
2)腱黄色種あるいは皮膚結節性黄色種
3)FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴
1)〜3)の2項目以上が診断基準となりますが、表現型分類ではIIa、IIb型の可能性があり、高TG血症を伴う場合もあります。
・続発性高TG血症
続発性高TG血症の原因としては、飲酒・肥満・糖尿病・ネフローゼ症候群・慢性腎臓病(CKD)・Cushing症候群・褐色細胞腫・尿毒症・全身性エリテマトーデス(SLE)・血清蛋白異常症・薬剤(利尿剤、非選択性β遮断薬、コルチコステロイド、エストロゲン、レチノイド、免疫抑制、抗ヒト免疫不全ウイルス薬)が挙げられています。
糖尿病や肥満に合併する脂質異常症には、高TG血症、高コレステロール血症のいずれもありますが、糖尿病や肥満が原因の脂質異常症としては高TG血症が特徴的で高頻度にみられます。糖尿病およびメタボリックシンドロームの一部としての肥満が、高TG血症をおこすメカニズムとしては、インスリン抵抗性によることが想定されています。インスリン作用不足により肝臓によるTGの過剰産生、TG-richリポ蛋白の異化障害がおき、その結果としてカイロミクロンレムナント、VLDLレムナントの増加が起こり、高TG血症となります。
少量の飲酒(エタノール<30g/日)はLPL活性を高め、むしろ血清TGを低下させますが、大量の飲酒では逆にLPL活性を急激に抑制することが報告されています。大量飲酒により続発性高カイロミクロン血症となり、急性膵炎を引き起こすことが知られています。
▽高TG血症を伴う疾患 IV型、FH、続発性高TG血症 のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2