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質異常症の中で家族性複合型高脂血症(famillal combined hyperlipidemia:FCHL)は最も一般的な遺伝疾患であり、中等度の高コレステロール血症と高TG血症を特徴とします。FCHLは心血管疾患の重要な原因であり、頻度は一般人口の約1%といわれています。FCHLは以前は常染色体優性遺伝の単一疾患と考えられていましたが、現在では多遺伝子基盤に、過栄養・肥満・身体活動不足など後天的因子が加わって発症すると考えられています。
FCHLの脂質代謝異常には、脂肪組織機能不全、VLDL過剰産生、TG-richリポ蛋白のクリアランス遅延、small dense LDL産生など多くのメカニズムの関与が推定されています。
FCHLの診断には、非家族性と区別するため以下の診断基準があります。
1)IIa型を基準とするが、IIa、IV型の表現型もとりうる
2)アポリポ蛋白B/LDLコレステロール>1.0またはsmall dense LDL(LDL粒子径<25.5nm)の存在を証明する
3)家族性高コレステロール血症や、糖尿病などの続発性高脂血症を除く
4)第1度近親者にIIa、IIb、IV型のいずれかの表現型の高脂血症が存在し、本人を含め少なくともIIa、IIb型が存在する
1)〜4)の全てを満たせば確診としますが、1)〜3)のみでも日常診療における簡易診断基準として差し支えないとされています。最もポピュラーな脂質異常症であり、スタチン製剤、小腸コレステロールトランスポーター阻害薬(エゼチミブ)、フィブラート系製剤にもよく反応するため、FCHLの診断に至らずに治療されるケースが多くを占めています。
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