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脂質は、糖・蛋白質と並んで三大栄養素の1つです。血清脂質としてコレステロール、中性脂肪(トリグリセライド:TG)、遊離脂肪酸、リン脂質などが存在しますが、一般臨床ではコレステロール(総コレステロール:TC)または低比重リポ蛋白コレステロール(LDLコレステロール)と高比重リポ蛋白コレステロール(HDLコレステロール)およびTGを測定し、これらに異常値を認める場合を脂質異常症と呼びます。成因別には、原発性と続発性に分類されます。
わが国では生活習慣の欧米化に伴い脂質異常症の患者が増加しており、厚生労働省が3年ごとに実施している患者調査では、2014年度の高脂血症の患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は、」206万1,000人に達しています。性別でみると男性59万6,000人、女性146万5,000人ですが、若年層では男性の割合が高く、女性では更年期を境に増加しています。
高脂血症という病名が治療対象疾患として教科書に出てきたのは1970年代です。わが国では、1987年に高脂血症に関するコンセンサス・カンファレンスが行われ、そこで診断基準が提唱されました。当初は「高脂血症」のなかに「低HDLコレステロール血症」も含む記載となっていましたが、「低HDLコレステロール血症」を「高脂血症」に含む記載は不適切であることから、2007年に「脂質異常症」という記載に変更されました。ただし、「高コレステロール血症」「高TG血症」を一括して呼ぶ「高脂血症」という名称は使用可能です。現在は、LDLコレステロール、HDLコレステロール、TG、nonHDLコレステロールの値により次のように脂質異常症を定義しています。
LDLコレステロール 140mg/dL以上:高LDLコレステロール血症
120〜139mg/dL:境界域LDLコレステロール血症
HDLコレステロール 40mg/dL未満 :艇HDLコレステロール血症
トリグリセライド 150mg/dL以上:高トリグリセライド血症
non-HDLコレステロール 170mg/dL以上:高non-HDLコレステロール血症
150〜169mg/dL:境界高non-HDLコレステロール血症
※すべて空腹時採血(10時間以上の絶食)による
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