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培養検査は、トキシン産生性は直接的にはわからず、培養に日数もかかりますが、少ない菌量であっても本菌の存在を検出できるため、菌の証明には最も優れています。特殊培養であるため、検体提出時に適切に検査依頼を行う必要があり、選択培地を用いて嫌気条件下で培養を行い、2〜3日後に菌の発育が観察されます。トキシン産生を間接的に知る方法として、発育したコロニーからイムノクロマト法検査を行うTC(toxigenic culture)という方法もありますが、コロニーの中にはトキシン産生株と非産生株が混在している可能性があることに注意が必要です。培養検査は、後日疫学的な調査やアウトブレイク時の菌株の相同性の評価として利用できるというメリットがあります。
グルタミン酸脱水素酵素(glutamatedehydrogenase:GDH)検査とトキシン検査
毒素産生の検出には、イムノクロマト法を原理とした抗原検出キットを使用します。このキットにより、糞便検体中の本菌の存在とトキシン産生性の両者を安価で迅速に評価できます。
抗原検査では、C.difficileが特異的に産生する酵素であるGDHとトキシンを検出対象としています。GDHは、毒素産生にかかわらず、C.difficileを捉えているものと理解されます。現在はGDHとトキシンA/Bを同時に検査するキットが利用されており、CDIの迅速な診断が可能になっています。しかしながら、トキシン検査の感度は50〜70%程度と高くないため、GDH陽性でトキシン陰性の場合には、偽陰性の症例が含まれる可能性があります。臨床経過と乖離がある場合、培養分離株を用いた再検査を試みることも有用です。
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