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Clostridioides(Clostridium)difficile感染症診療ガイドライン(日本感染症学会2018)では、フローチャートで治療選択肢が示されており、非重症例・重症例・再発例・難治例と判断のうえ、治療薬を選択するようになっています。
1)重症例
本ガイドラインでは、重症度に関しては”各種ガイドラインならびに、さまざまな臨床研究で定義されているが、現時点では推奨できるような重症度分類はない”としています。そのため過去の複数の報告を基に、各担当医が臨床的に判断する必要があります。非重症例では、従来通り、第一選択薬はメトロニダゾール(MNZ)、第二選択薬はバンコマイシン(VCM)です。これは、非重症例ではMNZはVCMと比べて非劣性であること、コスト面ではMNZがVCMより優れていること、わが国ではMNZの耐性はほとんどみられないことに基づいています。重症例では、第一選択薬がVCM、第二選択薬はフィダキソマイシン(FDX)もしくはVCMと静注MNZの併用、もしくはVCM高用量となっています。重症例では、MNZでは治療失敗例があるという複数の報告があることからVCMの使用が優先されます。
2)再発例
再発例は”適切な診療を受けたにもかかわらず、CDI発症後8週間以内にCDIを再度発症したもの”と定義されています。再発例では、VCMもしくはFDXが第一選択薬となり、VCM高用量もしくはバンコマイシンパルス・漸減療法が第二選択となっています。
3)難治例
難治例は、”CDIに対する初回治療以降、2回以上の再発例”もしくは”VCM内服治療、FDX内服治療にもかかわらず、治療終了時までの下痢の改善を認めない例、もしくはショック、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸症、腸穿孔を認め、CDIが原因と考えられる例”と定義されています。つまり、難治例には、複数回の再発例、通常の治療では難渋する例、命にかかわるような病態などの複数の病態が含まれています。これらの病態は、既存の治療法では治療困難であり、第一選択薬FDX、第二選択薬VCMと静注MNZの併用もしくはVCM高用量、VCMパルス・漸減療法となっています。
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