') ?> CDI 糞便微生物移植法FMTの将来展望 - 健康診断・血液検査MAP2

CDI 糞便微生物移植法FMTの将来展望

医療費を大きく抑制しうる可能性があることは非常に重要であり、本法を普及させるために手技の簡素化が必須です。

CDI 糞便微生物移植法FMTの将来展望

超高齢化社会であるわが国では、耐性菌出現や医療費を抑制する目的で、広域スペクトラムを有する抗菌薬の使用は感染制御部の許可制にするなど、使用量を抑えるさまざまな方策が進められていますが、使用量が大幅に減少するめどは立っていません。これはCDI患者が増加する危険性が増していることを意味しています。

CDI患者に対する標準治療のバンコマイシン投与は、薬剤費だけで1クールの治療に約10万円、2018年に薬価収載されたフィダキソマイシン投与も1クールで8万円を必要とすることを考えると、CDI患者数の増加が医療費の急激な増大にもつながりかねません。抗菌薬を適切に使用することはもちろんですが、本疾患の治療費を抑制することも重大な課題といえます。

一方で、糞便微生物移植法FMTは保険適用のある治療法ではなく、臨床研究として行われているのみであり、既存の抗菌薬投与と単純比較することは適切ではありませんが、ヒトの糞便を材料とするため、材料費はほとんどかかりません。また、ドナースクリーニングにかかる経費や消耗品代などを合わせても1〜2万円程度で、バンコマイシン治療の1/10のコストになります。スクーリングや便汁調製に、患者・医療従事者双方に大きな負担を伴うことは大きな欠点ですが、医療費を大きく抑制しうる可能性があることは非常に重要であり、本法を普及させるために手技の簡素化が必須です。

▽CDI 糞便微生物移植法FMTの将来展望 のキーワード

▽次の記事、前の記事

糞便微生物移植法FMTドナー便の投与方法 | 簡便な糞便微生物移植法FMTの開発

健康診断・血液検査MAP2:新着記事

鉄のホメオスタシス
生体は鉄過剰や鉄欠乏に陥らないように複数のステップで鉄の取り込みを制御しています。
続発性鉄過剰症と鉄の毒性
蓄積した鉄により生じた活性酸素種(reactive oxygen species:ROS)が肝細胞障害や変異原生塩基の生成を惹起することが知られています。
単球由来マイクロパーティクル
膜小胞体は細胞の内部顆粒や膜性微粒子、および機械的破壊によって生成された膜のフラグメントを含み、マイクロパーティクル(microparticle:MP)と呼ばれています
My Nightingale マイ ナイチンゲール総合的健康状態把握
バイオマーカー測定値より算出される総合健康指標および各種健康指標
新型コロナ経口薬パキロビッドパック(Pfzer社)を特例承認
厚生労働省はファイザーが申請した「パキロビッドパック」(ニルマトレルビル・リトナビル)を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として特例承認しました
尿中コルチゾール
コルチゾールは、下垂体から分泌されるACTHの刺激を受けて、副腎皮質束状層より分泌される分子量362.5の糖質コルチコイドでACTHとの間にフィードバック関係があります
新型コロナウイルスCOVID-19のサイトカインストーム
「サイトカインストーム」は、何らかの原因によりIL-1β、IL-6、TNF-αなどの血中サイトカインの大量産生状態と、続発する全身の炎症状態を伴う過剰な免疫反応を表す言葉です
sFlt-1/PlGF比 妊婦高血圧腎症発症予測
PEの病態形成には、血管新生因子である胎盤増殖因子(PlGF)およびその阻害因子の可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)が関与していることが明らかになっています
ctDNAの量と検査方法
血漿DNAの量は10ng/mL以下と微量であり、このうち腫瘍由来のctDNAは通常0.1〜1%の低頻度で含まれています
cfDNAとctDNA
cell-freeDNA(cf-DNA)は体内の細胞が死滅する際に、ゲノムDNAが細胞外に放出され血液中に短く断片化した遊離DNAです

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint