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エクソソームの特徴として、第一に脂質二重膜に囲まれているため多くの消化酵素が存在する体液中でも安定して存在すること、第二に血液・尿・母乳・喀痰・髄液・胸腹水など多くの体液から回収することが可能であること、第三にエクソソームが運ぶ分子には疾患特異性があり、かつ分泌する細胞状態を反映すると考えられることが挙げられます。このような特徴に注目し、エクソソームを用いた診断薬開発が盛んに行われています。特に、血清や血漿中のエクソソームが内包するmiRNAや蛋白質が解析されています。
肺癌診断(エクソソームのバイオマーカー例)
肺腺癌(血漿)【miR-151a-5p,-30a-30p,200b-5p,-629,100,154-3p】感度96%・特異度60%・AUC 0.760
肺腺癌(血漿)【miR-19b-3p,-21-5p,221-3p,-409-3p,42-5p,584-5p】感度69%・特異度71%・AUC 0.71
早期診断非小細胞肺癌(血漿)【let-7b-5p,let-7e-5p,miR-23-3p,-486-5p】感度80%・特異度92%・AUC0.899
非小細胞肺癌(血清)【CD91】感度60%・特異度89%・AUC 0.724
非小細胞肺癌(血清)【Flotilin-1,ErbB4,EGFRv3など】感度75%・特異度76%・AUC 0.83
非小細胞肺癌(血漿)【CD151,CD171,tetraspanin8など】AUC 0.74
非小細胞肺癌(血清)【リポ多糖結合蛋白質】感度83.1%・特異度67%・AUC 0.80
術後再発肺癌(血漿)【miR-21,miR-4257】
予後非小細胞肺癌(血漿)【miR-23b,-10b-5p.-21-5p】
( )内:材料
【 】内:エクソソーム内分子
AUC;area nuder the curve:曲線化下面積
エクソソームは診断のみならず、予後や治療効果などの予測にも臨床応用の可能性があると考えられています。予後予測に関しては、肺癌根治的手術後患者と健常者の血漿中エクソソーム内miRNAを解析しmiR-21とmiR-4257の存在量が多いと、術後再発のリスクが高くなるとの報告があります。また非小細胞肺癌において、血漿中のエクソソーム内miR-23b,-10b-5p,-21-5pの存在量が予後不良と相関することも報告されています。
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