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がん治療薬は患者の生存率を改善していますが、一方で虚血性心疾患・不整脈・心不全・心筋炎・血管病・高血圧などのさまざまな心血管毒性を引き起こします。そのなかでがん治療薬の使用を制限する最大の心血管毒は左心室機能障害であり、がん治療関連心機能障害(cancer therqeutics-related cardiac dysfunction:CTRCD)と呼ばれています。
CTRCDの発症はがん治療における大きな課題となっており、CTRCDを適切に予防し、管理することが不可欠となっています。
CTRCDに関する予防と治療に関する臨床試験が次々と報告され、国際的なガイドラインや方針説明書も発表されています。
CTRCDは、心筋逸脱酵素であるトロポニンの上昇や心エコーでのストレイン低下が認められる無症候性の症例から、心エコーでの左心室駆出率(left ventricular ejection fraction:LVEF)の低下を伴った心不全症例まで多岐にわたると考えられます。さまざまながん治療薬を反映し、CTRCDについて数々の定義が提案されていますが、欧米の最新ガイドラインでは、”左室駆出率がベースラインよりも10%ポイント低下して50%を下回る”ときがCTRCDと定義されています。また、LVEFが低下する前に早期心機能障害を検出するため、トロポニンなどのバイオマーカーの上昇や心エコーでの心筋全体の長軸方向の収縮指標であるGLS(global longiudinal strain)のベースラインと比較して15%ポイント以上の相対的低下を潜在的心機能障害の指標とすることが提案されています。
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