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血中循環腫瘍細胞(circulating tumor cell:CTC)を予後マーカーとしてだけでなく、治療についても判定のためのツールとして利用することについての取り組みも進んでいます。SWOG S0500試験においては、進行乳癌で従来の画像による効果判定とDTDカウントの推移による効果判定の比較が行われました。1サイクルの化学療法にCTCカウントの改善がない症例において、治療続行群と治療変更群にランダマイズすることで、CTCカウントによる効果判定を検証する試験です。試験の結果はネガティブであり、CTCカウントに基づいて治療を変更しても、無憎悪生存期間および全生存期間の改善は認められませんでした。現在、CTCの質的評価を用いての検討が行われています。
ヒト上皮細胞憎悪因子受容体2型(human epidermal growth factor recepter 2:HER2)陰性乳癌においてCTC陽性かつCTCにおけるHER2陽性の患者を化学療法と化学療法+抗HER2療法の有効性を比較するランダム化試験が実施されています。CTCにおけるHER2陽性症例において、抗HER2療法の上乗せ効果があるのかどうか、結果に興味が示されています。
また、血液を用いる非侵襲的な診断ということで、CTCを利用した癌の早期診断、特にがん検診への応用に大きな期待がもたれています。これまでに、慢性閉塞性肺疾患(chrnic obstuctive pulmonary disease:COPD)患者における肺癌早期診断の可能性について、フィルター法を用いての報告があります。COPD症例のような肺癌発症におけるハイリスク集団を対象にする場合には、早期診断の可能性があることが示唆されています。ただし単発的な報告であり、その有用性ついてはさらなる評価・検討が必要です。
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