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アルブミン尿の増加は、腎不全期への進展の予測因子であるだけでなく、脳・心血管疾患の重要な危険因子でもあることが、多くの疫学研究により明確になっています。アルブミン尿は、腎症のみならず全身の血管障害を反映した重要なバイオマーカーであるといえます。また、従来不可逆で進行性の経過をとると考えられていた腎症の自然史ですが、適切な治療、特にレニン・アンジオテンシン系阻害薬によりアルブミン尿が減少すること、アルブミン尿が減少することで、腎機能の改善ならびに血管合併症予防につながることも明らかになってきました。
微量アルブミン尿期の日本人2型糖尿病患者216名を対象に6年間の前向き観察研究を行った成績では、正常アルブミン尿期への腎症病期の改善と定義した腎症寛解の累積発生率が約50%に認められ、血糖・血圧・脂質管理が良好であることが腎症の寛解と関連しています。さらに、腎症が寛解した症例では、腎機能の低下速度が緩徐になるとともに、末期腎不全・心血管系疾患の発症リスクが有意に低下しています。同様に、初診時に顕性蛋白尿を呈していた日本人2型糖尿病患者に、良好な血糖・血圧管理を行うことで、高率に微量アルブミン尿期への改善が認められることが報告されています。
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