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糖質制限食は(極端な糖質制限食を含めて)欧米の学会に推奨されています。2012年に報告された無作為比較試験のメタ解析で、糖質制限食の有効性が認められたのは、1)体組成(体重・BMI・腹囲)、2)血圧(収縮期血圧・拡張期血圧)、3)脂質(TG・HDL-C)4)血糖(FPG・HbA1c・IRI)、5)炎症(CRP)の5点です。直接的な証拠はありませんが、心血管疾患、がん、認知症の予防・治療効果も期待されています。
また、糖質制限食の導入に伴い薬物を減らすことが推奨されています。インスリン注射やSU(スルホニル尿素)薬といった低血糖を起こしうる薬剤の減量・中止だけでなく、α-GI(α-グルコシダーゼ阻害薬)、DPP4阻害薬、グリニド薬といった埴土高血糖是正薬も不要で中止を検討すべきとされています。さらに、極端な糖質制限食をSGLT2阻害薬内服者に指導すると(正常血糖)ケトアシドーシスのリスクが高まることから中止すべきとされています。
北里大学の検討事例では。ロカボ指導直後に低血糖頻度は一過性に上昇したが、その後、インスリン注射量も低血糖頻度も減少しています。また、他のグループの1型糖尿病対象とした検討でも、TBR(time below range:低血糖時間)を減少させる傾向はあり、TAR(time above range:高血糖時間)が有意に減少し、TIR(time in range:血糖管理良好時間)が増加していました。そして、やはりインスリン注射量が減ったとなれば、薬剤費の削減効果も期待されます。
さらに、無作為比較試験でのQOL評価では有意義はつかなかったが、ミシュランガイドブックに掲載された料理店主を対象に行ったアンケート調査では、ミシュランガイドブックに掲載され、かつ糖尿病食を提供する店舗30軒のすべてが糖質制限食(ロカボ)を採用していました。このことは、いわゆる美食のレベルで提供可能な制限食は糖質制限食のみであることを示唆しています。また、ロカボマークをつけた商品はコンビニ、スーパー、ファストフード店で展開されています。
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