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8-OHdG(8-Hydroxydeoxyguanosine)は、DNAの構成成分であるデオキシグアノシン(dG)が活性酸素などのフリーラジカルにより酸化されて分子内に生成する物質です。活性酸素の作用により遺伝子DNAが損傷を受け、遺伝子の一部が酸化されると8-OHdGが生成されます。8-OHdGが生じた場合、DNA修復酵素が速やかに働いてこれを切り出し、正常なdGに置換されます。修復で不要になった8-OHdGは放出され、代謝されずに血液を経て尿中に排泄されます。尿中8-OHdGの測定は生体におけるDNAの酸化による損傷の程度、ひいては酸化ストレスの高低を反映する指標となります。
DNA損傷が、さまざまな生活習慣病の発症・進展や老化に関与することはよく知られています。これまで尿中8-OHdG排泄量の増加が確認されている疾患としては、糖尿病、肺癌、アトピー性皮膚炎、尿細管間質性腎炎、慢性肝疾患などがあります。
24時間蓄尿が最も精度が高く、体重当たりの1日排出量(ng/24 h/kg)として評価します。部分尿を対象に測定する場合は、日内変動の影響を抑制するため、生成速度補正またはクレアチニン補正が用いられます。生成速度補正を用いる場合、排尿時に全量を採取して、前回排尿時からの経過時間、排尿液量、濃度から単位時間当たりの生成速度を算出します(単位:ng/h/kg)。採尿間隔6時間以上の早朝第一尿が望ましい。クレアチニン補正を用いる場合には、激しい運動など、尿中クレアチニン濃度への影響因子に注意します。尿サンプルの保存は室温にて3日間、冷蔵にて1週間、凍結条件下で長期保存が可能です。室温〜冷蔵の場合は微生物の繁殖に注意し、凍結融解時に不溶物があれば遠心除去後測定します。
検査材料:畜尿 または部分尿
測定方法:ELISA
参考基準値:M 13.6 ng/mL(15.7 ng/mgCr) F 10.3 ng/mL(15.7 ng/mgCr)
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