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肝実質の病態におけるコラーゲン産生の責任細胞は活性化星細胞であると考えられています。類洞に存在する星細胞は肝細胞側のDisse腔に配置し、細胞体から延びる枝状の突起で類洞内皮細胞を包囲し、一方で肝細胞とも接しています。星細胞の主な機能は、正常肝ではビタミンAを肝細胞から受け取り貯蔵することであり、レチノールは必要に応じて星細胞から肝細胞あるいは循環血中へと運搬されて抹消組織でレチノイン酸として核受容体に結合して機能します。また、エンドセリン、一酸化窒素、一酸化炭素などの血管作動性メディエーターへの暴露に応じて収縮・弛緩することによって、類洞の微小循環を調節します。
肝臓が障害を受けると、星細胞は活性化してその機能や形態を劇的に変化させ、筋線維芽細胞様の活性化星細胞に変化します。活性化星細胞では貯蔵ビタミンAは減少・消失し、細胞骨格蛋白質であるデスミンやα-平滑筋アクチン(α-smooth mauscle actin:α-SMA)が増加することで収縮能が増強し、I型コラーゲンを主体とする細胞外マトリックス(extracellular matrix:ECM)物質を過剰に産生します。
静止型の星細胞は正常肝では代謝調節において重要な役割を果たしていますが、肝障害が起こると星細胞は活性化し、表現型を変化させます。活性化星細胞は肝障害に対する反応として線維産生を行い、肝線維化を進行させます。肝障害が消失すると、活性化星細胞は細胞老化・不活性型への逆行・アポトーシスなどの機序によって除去されます。
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