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アスピリン(脳梗塞や循環器疾患の予防)はシクロオキシゲナーゼを、チクロピジン・クロピドグレル・プラスグレル・チカグレロル(P2Y12阻害薬)はアデノシン5’-二リン酸受容体(P2Y12)を、シロスタゾールはホスホジエラステラーゼ3をそれぞれ阻害することで抗血小板作用を呈します。
抗血小板作用の評価は必須ではありませんが、抗血小板薬のうち、アスピリンとクロピドグレルは血小板反応性に個体差があることが知られ、低反応群で心血管イベントが上昇することが指摘されています。抗血小板薬内服中に虚血や出血エピソードを発症した場合や、クロピドグレルのpoor metadolizer群該当者では、しばしば評価の必要性が増します。抗血小板薬の評価にはさまざまな血小板凝集能が測定されますが、臨床的に標準化され広まっているのは、VerifyNowシステムです。VerfyNowシステムは、クロピドグレルやチクロピジン、プラスグレル、チカグレロルのP2Y12受容体阻害薬やアスピリンのクエン酸全血中の血小板機能阻害を評価するアッセイデバイスシステムです。
VerifyNowシステムのP2Y12受容体阻害薬とアスピリンのアッセイデバイスはそれぞれ、VerifyNowP2Y12とVerifyNowAspirinです。測定原理はフィブリノゲンをコーティングした超微粒子(ビーズ)が、阻害されていない血小板GP(glycoprotein)IIbIIIa受容体の数に比例して増大することにより、光透過度が増大することを利用しています。VerifyNowP2Y12はPRU(P2Y12 reaction unit)VerifyNowAspirinはARU(aspirin reaction unit)として表示されます。PRUが230未満でP2Y12阻害薬の効果あり、ASUが550未満でアスピリンの効果ありと判断します。VerifyNowP2Y12では、トロンビン受容体活性化ペプチドを利用した血小板機能のベースラインを計算し、阻害率も産出されます。VerifyNowシステムが普及し研究が進展することで、日本人における適正なPRU値やARU値の設定、および阻害率の意義付けなどがなされると期待されています。
VerifyNowP2Y12は、従来クロピドグレルとチクロピジン投与時に利用されてきましたが、近年同じP2Y12のプラスグレルやチカグレロル療法中でも測定されはじめています。
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