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抗凝固薬は、ビタミンK依存性凝固因子の産生を抑制するワルファリン、アンチトロンビン(AT)の抗凝固活性に依存するヘパリン、ヘパリン類似物質およびトロンビン、活性化第X因子(FXa)を直接阻害する合成製剤(直接経口抗凝固薬:DOAC)アルガトロバンに大別されます。特にDOACの登場は内服の簡便さの観点から抗凝固薬の革命ともいえます。しかしモニタリングの標準化はワルファリン以外は今後の課題となっています。
・ワルファリン
ワルファリンはビタミンK依存性凝固因子の産生を抑制。内皮下組織のコラーゲンにアンカーされたvon Willebrand因子との結合によって活性化した血小板膜上にはスクランブラーゼの作用により糖脂質であるフォスファチジルセリンが表出します。循環血液中のビタミンK依存性凝固因子はビタミンK依存性に形成される分子内のGlaドメインがカルシウムイオンを介してこのフォスファチジルセリンに高い親和性をもち、血小板膜上に結合します。この複合体はプロトロンビナーゼ複合体と呼ばれます。同様に活性化血小板膜上における活性化第IX因子とその基質となる第X因子、補酵素である第VIII因子はテナーゼ複合体と呼ばれます。血小板は一次止血の役割とともに、血液の3次元+流れの位相を血小板膜上の2次元の位相に変換して酵素・基質複合体の形成を著しく促進します。
適応:血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症など)の治療および予防。ただし、プロテインC、プロテインSもまたビタミンK依存性の凝固抑制蛋白質であるため、ワルファリン投与初期に急速なプロテインC、プロテインSの低下によって血栓症が悪化することがあります。したがって、ワルファリンの投与初期にはヘパリンなどの抗凝固薬との併用により慎重に投与量を増やす必要があります。
モニタリングに用いる検査:プロトロンビン時間(PT)の国際標準化比
(INR))が推奨される。
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