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ステロイドの副作用 内分泌への影響

ステロイドによる二次性副腎不全は、プレドニゾロン換算で10mg/日を半年以上内服した場合、発現のリスクが高くなります。

ステロイドの副作用 内分泌への影響

生理活性物質であるコルチゾールは、視床下部-下垂体-副腎によりその分泌が調節されています。視床下部より分泌される副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(conrticotropin-releasing hormone:CHR)が下垂体前葉に作用すると、副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone:ACTH)が分泌されます。ACTHの分泌により、副腎皮質からコルチゾールが分泌されます。コルチゾールが分泌されると、ネガティブフィードバック機構が働き、CRHおよびACTHの分泌が抑制されます。

長期にわたり、生理活性以上のステロイドの投与を受けている患者は、ネガティブフィードバック機構によりCRHおよびACTHの分泌が抑制されており、内因性コルチゾールの産生が低下しています。この時にステロイドの投与を急に中止するとステロイド離脱症状を呈するため、ステロイドを中止する場合は徐々に投与量を減らす必要があります。また、手術など強いストレス時には、内因性コルチゾールが分泌されストレスに対応しますが、ステロイドを長期に内服している患者では、ステロイド分泌によるストレス対応ができないため、このようなストレス時には、内因性コルチゾールの分泌不足を補うために、一時的にステロイドの投与量を増やす必要があります(ステロイドカバーとよばれる)。ステロイドによる二次性副腎不全は、プレドニゾロン換算で10mg/日を半年以上内服した場合、発現のリスクが高くなります。

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