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抗トロンビン薬のダビガドランと抗Xa薬のリバーロキサバン、アビキサバン、エドキサバンの評価指標にさまざまなものが用いられています。ダビガドランに対しては、APTTと希釈トロンビン時間が有用です。APTTはトラフで80秒を超えると出血性合併症が増加することが明らかにされていますが、安全域を考慮に入れ60ないしは70秒をトラフでもピークでも越えないことを1つの目安とする意見もあります。血中濃度との相関が極めて強いわけではないので、値に応じてダビガドランの用量変更を行うことはしません。ダビガドランの特異的中和抗体であるイダルシズマブを投与すると、APTTは1分以内に是正されます。
ダビガドラン療法中の脳梗塞に対してイダルシズマブでAPTTを是正して組織プラスミノゲンアクチベーター(tissue-type plasminogen activator:tPA)静注療法を行うオプションが提示されています。希釈トロンビン時間はダビガドラン血中濃度と強く相関しますが、保険適応はなく、測定できる施設も限られています。
リバーロキサバンとエドキサバンを内服すると、PT-INRは多くの症例で延長します。ただし、この値と虚血イベントや出血性合併症との関連性は明らかでないので、PT-INRで評価して投与量を調整することはできません。PT-INRの延長は内服していることを意味するにとどまります。アピキサバン内服中は、PT-INRやAPTT十分には変動しないことにも留意します。Xa阻害薬の中和剤は現在開発中で、その是正効果の確認にPT-INRが使用できるか否かも明らかではありません。Xa阻害薬の血中濃度は抗Xa活性と良い相関を示すため、抗Xa活性の有効性が研究されています。
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