') ?> 従来型合成DMARDs(csDMARDs)の副作用 - 健康診断・血液検査MAP2

従来型合成DMARDs(csDMARDs)の副作用

メトトレキサートの肝障害は用量依存性の肝細胞障害型であり、葉酸の併用により改善やリスクの低下が期待できます

従来型合成DMARDs(csDMARDs)の副作用

わが国でRAに承認されているcsDMARDsの主な副作用
・メトトレキサート:肝障害、間質性肺炎、血液障害、リンパ増殖性疾患
・レフルノミド:下痢、高血圧、皮疹、間質性肺炎
・ブシラミン:蛋白尿、味覚障害、黄色爪
・サラゾスルファピリジン:重篤な皮膚粘膜障害
・タクロリムス:腎障害、高血圧、糖尿病
・イグラチモド:肝障害、胃腸障害
・金チオリンゴ酸ナトリウム:蛋白尿、間質性肺炎
・オーラノフィン:下痢
・ミゾリビン:高尿酸血症
・アクタリット:皮疹
・D-ペニシラミン:蛋白尿、自己免疫疾患
・ロベンザリット:腎機能障害

メトトレキサートの肝障害は用量依存性の肝細胞障害型であり、葉酸の併用により改善やリスクの低下が期待できます。血液障害、特に汎血球減少は、高齢者が胃腸炎に罹患した際に、経口摂取低下による葉酸欠乏と低アルブミン血症、脱水による腎機能低下などのリスクが重なって1週程度の短期間に出現・進行することがあり、定期的な血液検査のみでは回避できないため、十分な注意を与えておくことが重要です。
レフルノミドは、わが国で発売当初に致死的な間質性肺病変が続けてみられたために、リスク因子の解析結果をふまえて、既存の間質性肺病変のない患者にローディング投与は行わないで使用されるようになっています。
ブシラミンでは、投与開始数ヶ月以降に時に蛋白尿が出現し、薬剤中止が遅延すればネフローゼ症候群に至ることもあるため、診察時の尿検査、あるいは診療後尿検査結果の早期確認が望ましいとされています。
サラゾスルファピリジンでは、開始早期の重篤な皮疹に最も注意すべきですが、まれに重篤な血球減少や肝障害がみられるため、添付文書には定期的に血液学的検査および肝機能検査を行うことが記載されています。
イグラチモドでも、投与開始後最初の2か月は2週に1回、以降は1か月に1回など定期的に肝機能検査を行うことと記載されており、AST/ALTが100IU以上に増加した場合に投与を中止します。
タクロリムスでは、潜在的な腎毒性生化学検査に必ずしも反映されないことに留意し、血圧、糖・脂質代謝関連項目を定期的にモニターします。

▽従来型合成DMARDs(csDMARDs)の副作用 のキーワード

▽次の記事、前の記事

従来型合成DMARDs(csDMARDs | 抗リウマチ薬 生物学的DMARDs(bDMARDs)

健康診断・血液検査MAP2:新着記事

鉄のホメオスタシス
生体は鉄過剰や鉄欠乏に陥らないように複数のステップで鉄の取り込みを制御しています。
続発性鉄過剰症と鉄の毒性
蓄積した鉄により生じた活性酸素種(reactive oxygen species:ROS)が肝細胞障害や変異原生塩基の生成を惹起することが知られています。
単球由来マイクロパーティクル
膜小胞体は細胞の内部顆粒や膜性微粒子、および機械的破壊によって生成された膜のフラグメントを含み、マイクロパーティクル(microparticle:MP)と呼ばれています
My Nightingale マイ ナイチンゲール総合的健康状態把握
バイオマーカー測定値より算出される総合健康指標および各種健康指標
新型コロナ経口薬パキロビッドパック(Pfzer社)を特例承認
厚生労働省はファイザーが申請した「パキロビッドパック」(ニルマトレルビル・リトナビル)を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として特例承認しました
尿中コルチゾール
コルチゾールは、下垂体から分泌されるACTHの刺激を受けて、副腎皮質束状層より分泌される分子量362.5の糖質コルチコイドでACTHとの間にフィードバック関係があります
新型コロナウイルスCOVID-19のサイトカインストーム
「サイトカインストーム」は、何らかの原因によりIL-1β、IL-6、TNF-αなどの血中サイトカインの大量産生状態と、続発する全身の炎症状態を伴う過剰な免疫反応を表す言葉です
sFlt-1/PlGF比 妊婦高血圧腎症発症予測
PEの病態形成には、血管新生因子である胎盤増殖因子(PlGF)およびその阻害因子の可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)が関与していることが明らかになっています
ctDNAの量と検査方法
血漿DNAの量は10ng/mL以下と微量であり、このうち腫瘍由来のctDNAは通常0.1〜1%の低頻度で含まれています
cfDNAとctDNA
cell-freeDNA(cf-DNA)は体内の細胞が死滅する際に、ゲノムDNAが細胞外に放出され血液中に短く断片化した遊離DNAです

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint