') ?>
CKDガイドラインの世界的標準はKDIGO(Kidney Disease Improving Global Outcomes)Working Groupによる2012年版であり、CKD診療ガイドライン2018の重症度分類も本ガイドラインを日本人用に改変したものです。KDIGOのCKD診断基準では腎障害の指標として尿沈渣異常が含まれており、その例として糸球体基底膜異常における糸球体型赤血球を伴う肉眼的血尿、糸球体腎炎における赤血球円柱、腎盂腎炎、間質性腎炎における白血球円柱、蛋白尿を伴う卵円形脂肪体あるいは脂肪円柱、多くの腎実質性障害における顆粒円柱および尿細管上皮細胞が示されています。
CKDにおいて腎機能と関連する尿沈渣成分として、以前より顆粒円柱、ろう様円柱が知られています。特にろう様円柱は、腎の実質性障害が長く続き腎機能が著しく低下した時に出現することが知られています。CKDの重症度と尿沈渣円柱との関連については以下のような報告があります。
糸球体濾過量(GFR)とアルブミン尿からリスク別にGroup1〜5に分類して各Groupにおける円柱の出現率を検討し、顆粒円柱はGroup3・4・5で40%以上、ろう様円柱はGroup4で35%、Group5で72%とリスクの高い群でそれぞれの円柱の出現率が高いことを示しています。また、GFR区分での円柱出現率の検討では、顆粒円柱はG3b期から後期にかけて出現して、G5期では1個/LPFまでに有意に増加傾向を示し、ろう様円柱はG5期に0.04個/LPFと有意な増加を認めたとされています。特に硝子円柱に着目し、硝子円柱数100/WF以上の出現は、尿蛋白の有無によらず有意に推定糸球体濾過量(eGFR)が低下していたことも示されました。
▽CKDガイドラインにおける尿沈渣異常 のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2