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急性腎障害AKIの概念が提唱された後、2004年にRIFLE(Risk,Injury,Failure,Loss,End-Stage-Kidney-Disease)基準、2007年にAKIN(Acute Kigney Injury Network)基準、さらに2012年にこれら2つの基準を統合したKDIGO(Kidney Disease Improving Global Outcomes)基準が提案されました。KDIGO基準は血清クレアチニンまたは尿量の2点のみからAKIの診断および重症度分類を行うことができます。すなわち、AKIは腎炎などの臓器特異的な疾患のみならず、血清クレアチニンまたは尿量に影響する全身疾患も包括した概念であり、それゆえに常に病態の鑑別と可逆的な要素の検索が必要だと考えらえます。
AKIに対する診断基準は、これまでの検討において、KDIGO基準が他の2つの基準と比較して生命予後予測の観点で優れていることが報告されており、その結果を踏まえ、わが国の「AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016」はAKIの診断に関してKDIGO基準の使用を推奨しています。
KDIGO診療ガイドラインによるAKI診断基準2016
・定義
1)ΔsCr≧0.3mg/dL(48時間以内)
2)sCrの基礎値から1.5倍上昇(7日以内)
3)尿量0.5mL/kg/時以下が6時間以上持続
・ステージ1:ΔsCr≧0.3mg/dL or sCr1.5〜1.9倍上昇
尿量 0.5mL/kg/時未満 6時間以上
・ステージ2:sCr2.0〜2.9倍上昇
尿量 0.5mL/kg/時未満 12時間以上
・ステージ3:sCr3.0倍上昇 or sCr≧4.0mg/dLまでの上昇or腎代替療法開始
尿量 0.3mL/kg/時未満 24時間以上or12時間以上の無尿
※sCr:血清クレアチニン 定義1〜3の1つを満たせばAKIと診断する。sCrと尿量による重症度分類では重症度の高いほうを採用する
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