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サイトメガロウイルス(CMV)は自然界に普遍的に存在するウイルスであり、乳幼児期に広く不顕性感染し、生涯にわたり潜伏感染します。一方で、妊婦が初感染または再感染した場合や妊婦の免疫力低下により再活性化した場合、胎児に進行性の難聴などの神経学的な後遺症をきたすことがあります。
サイトメガロウイルス核酸検出は、先天性CMV感染が疑われる生後3週間以内の新生児を対象に、尿中のCMVの核酸を検出する定性検査です。出生直後の感染と区別するために、生後3週間以内に採取した尿での測定が推奨されています。
日本における先天性CMV感染児は、年間約3,000人とされており、CMV抗体(IgG)が陰性の妊婦のうち、1〜2%が妊娠中に初感染し、そのうち約40%が胎児感染に至ります。感染児の20%が症候性、80%が無症候性として出生しますが、無症候性でも遅発性の後遺症が出現することがあるため、継続的なフォローアップが必要となります。妊婦の抗体保有率が低下傾向にありCMV初感染リスクが高まっていること、感染児への早期介入・治療により予後の改善が見込めることから、新生児に対する適切な診断を早期に行うことが求められています。
検査材料:部分尿
測定方法:等温核酸増幅法
基準値:陰性
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