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サイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)はβヒトヘルペスウイルス科に属する正20面体のDNAウイルスで、広くヒトの間に分布し、多くの場合不顕性感染しています。
先天性感染は0.5〜1%の新生児におこり、症状としては肝・脾の腫大、黄疸、血小板減少、難聴などがあります。周産期に感染すると生後2〜3月に先天性感染と似た症状を呈します。CMVは他のヘルペスウイルスと同様に体内に潜伏感染して、宿主の免疫力が低下すると再活性化します。特に臓器移植後の免疫抑制剤投与による細胞性免疫の低下によっておこるCMV感染は初感染と再感染の場合があります。
初感染の場合は、輸血またはドナー提供臓器由来によるもので早期に発症しますが、再活性化の場合は免疫抑制剤が維持量に達する以前にCMV間質性肺炎を起こすことがあり、移植の成否を決定する重要な感染症です。
他に日和見感染として免疫不全症患者や白血病患者、癌患者に肺炎や肝炎などをおこす場合があります。
CMVには、ガンシクロビル等の抗ウイルス剤が開発されており、本症を診断する意義は大きいといえます。CF法はスクリーニング、EIA法はIgMで初感染や再活性化の診断指標となります。CF法やEIA法(IgG)は、期間をあけたペア血清で測定しなければ、病期の判定は難しいとされています。
検査材料:血清
測定方法:EIA
基準値:陰性(−) EIA価 2.0未満
陽性を示す病態:CMV感染症(日和見感染の例が多い)、CMV感染の既往
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