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SENDA/BPAN病は脳内鉄沈着を伴う神経変異疾患(NBIA:neurodegeneration with brain iron accumulation)の1つで小児期から非進行性の知的障害、成人期に急速に進行するジストニア、パーキンソン様症状および認知症を呈します。最近、SENDA/BPAN病患者のエクソソーム解析から、コアATG遺伝子である酵母ATG18の4つのヒトホモログ(*)の1つWDR45/WIPI4に変異が同定されました。SENDA/BPAN病の患者から単離されたリンパ芽球様細胞株ではWDR45/WIPI14蛋白質が著減しており、オートファジー活性の低下が確認されました。
また、神経特異的Wdr45欠損マウスは運動失調、記憶障害を呈し、その神経細胞内にはオートファジー選択基質であるp62およびユビキチン陽性の凝集体が蓄積し、軸索の肥大化が確認されました。これらのことは、コアATG遺伝子の変異がSENDA/BPANの発症原因となっていることを意味します。SENDA/BPAN病患者で確認される脳内鉄沈着が疾患の原因であるのか結果であるのか、さらに、なぜWDR45/WIPI4へ似の影響が神経細胞に限局されるのかはわかっていません。
(*)ヒトホモログ:進化系統上で同一の祖先から派生した類似性の高い器官や組織・遺伝子などの一群
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