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1)先天性プロテインS欠乏症・異常症
日本人は先天性プロテインS欠乏症の発症頻度が高く、欧米人の0.16〜0.21%に対して1.12%となっています。病型分類としては産生異常により遊離型抗原量が低下し、結果として活性値も低下する1型と、遊離型抗原は保たれているが、活性値が低下する異常症を分類する2型に分けられます。
2型に分類される分子異常症として有名なものにプロテインS-Tokushima(P.Lys196Glu)というバリアントがあります。日本人特有のバリアントで人口の約2%に存在し、静脈血栓症リスクを4〜9倍に上昇させるといわれています。
2)エストロゲンの影響
プロテインSの転写因子の1つにエストロゲンが挙げられます。そのため妊娠や経口避妊薬を含めたエストロゲン製剤による影響を受けます。妊娠期や経口避妊薬内服時にはプロテインS活性値が低下します。
3)その他
プロテインCと同様に肝臓で合成されるビタミンK依存性凝固抑制因子であるため、肝障害やビタミンK欠乏状態に陥る状態ではプロテインSは低下します。またプロテインSと同様にリバーロキサバンやエドキサバン内服時に凝固一段法では偽高値を呈することが報告されていますが、測定法の原理を考慮してもAPTTやPTに影響を与える薬剤ではこのような傾向を示すと考えられます。
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