') ?>
オートファジーのもっとも特徴的な構造体であるオートファゴソームは、次の6つの機能単位に分類されたコアAtg蛋白質群により形成されます。
1)ULK1キナーゼ複合体(ULK1/2、Atg13、FIO200、Atg101)
2)クラスIIIホスファチジルイノシトール(PI)3-キナーゼ複合体(Vps34、Vps15、Beclin1、Atg14(L)/Barkor)
3)PI3-リン酸(PI3P)結合蛋白質(Atg2、WIPI1/2/3/4)
4)膜蛋白質(Atg9L1/2)
5)Atg12共有結合システム(Atg12、Atg7、Atg10、Atg5、Atg6L1/2)
6)LC3共有結合システム(LC3A/B/C、GABARAP、GABARAP1/2、Atg4A/B/C/D、Atg7、Atg3)
これらのAtg蛋白質機能ユニットが連続的かつ協調的に作動することによりオートファゴソームが形成されます。
オートファジーは、主にインスリンおよびアミノ酸シグナルに応じたmTORC1(mammalian target of rapamycin complex 1)の活性化により抑制されます。インスリンはクラス1PI3K-AKT経路を介し、アミノ酸シグナルはRag蛋白質のGTP/GDP結合状態の変化によりmTORC1を活性化します。活性化mTORC1は、ULK1キナーゼ複合体と相互作用し、ULK1とAtg13をリン酸化することでオートファジーを抑制します。骨格筋ではインスリンにより、肝臓ではアミノ酸により主にオートファジーが抑制されており、生体においては組織ごとにオートファジー制御メカニズムが異なっていることが報告されています。また、グルコースによってもオートファジーは制御されています。グルコースの欠乏によりATPが減少すると、AMP/ATPが減少することによりAMPK(AMP-activated protein kinase)が活性化し、ASC1/2(tuberous scleosis complex)をリン酸化します。リン酸化により活性化したTSC1/2はmTORC1を負に抑制し、その結果オートファジーが誘導されます。
▽オートファジーの分子機構 のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2