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尿試料からエクソソームを回収して臨床検査で応用するためには、患者の水分摂取量などによってエクソソームの分泌量が変化することはないか、あるいは尿試料を回収後どのように保存するかなどの課題が残されています。研究者によって尿中エクソソームが4℃や−80℃での保存においても安定して存在すること、さらに凍結した資料を解凍した後はミキサーで攪拌しエクソソーム粒子を拡散させることが重要であることが報告されています。
採取タイミングを変えてもエクソソーム構成蛋白に差がないことから、随時尿でも分析できる可能性を示唆しています。これまでの研究では、尿中に排泄された全てのエクソソームを対象に検討されていますが、今後エクソソームを分泌する由来細胞ごとに時間分泌量や安定性を検討することが必要になってきます。
エクソソームは、癌や炎症などさまざまな疾患の診断、予後予測などのバイオマーカーとして、内包される遺伝子や蛋白質が注目されています。しかし、微量であることや、回収法に課題が残されていることもあり、手法として確立している方法はわずかです。尿試料を利用することにはさまざまな利点があることから、尿中エクソソームについて多くの研究が行われています。今後、その課題が解決され、由来臓器・細胞の特定や、内包する物質の役割についてさらなる解明が進むことにより、新たな腎泌尿器系疾患のバイオマーカー開発につながることが期待されます。
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