') ?>
ペントシジン(Pentosidine)は、リジン残基とアルギニン残基が五炭糖により架橋された構造を持つAGEsです。糖尿病合併症の成因の一つとして高血糖状態の持続に伴うAGEsの生体内蓄積説が有力ですが、ここでのAGEsとはグルコースに代表される還元糖と生体内蛋白の非酵素的反応(glycation:糖化)過程における後期段階の産物であり、脱水・転移・縮合などの複雑な化学反応を経て生成されるさまざまな構造体が含まれます。糖尿病合併症に加えて、腎不全や骨疾患、Alzheimer病、神経変性疾患にもAGEsが関与すると考えられています。
糖尿病や慢性腎不全患者の血中ペントシジン濃度は著しい高値を呈するとされています。これら疾患で高値になる理由としては、ペントシジンの主要排泄経路である腎のクリアランス低下、glycation反応の標的となる血漿蛋白の蓄積によるMaillard反応亢進などが挙げられます。リウマチ様関節炎、重症アトピー性皮膚炎でもペントシジン高値の報告があります。また、ヒト硬膜や皮膚コラーゲンでは加齢に伴うペントシジン蓄積の進行が確認されており、その組織中含量と老化との関連が示唆されています。
ペントシジンの生成には糖化(glycation)とともに酸化(oxidation)過程を含むことから酸化ストレスの関与の程度を含め、AGEsの病態生理学的意義をより多面的に探究する上で有用と考えられています。
検査材料:EDTA血漿 尿
測定方法:HPLC
基準値:単位 血中(pmol/mL)15.6〜43.0 尿中(pmol/mg・Cr)4.0〜9.9
・高値を示す病態
関節リウマチ、 慢性糸球体腎炎、 腎硬化症、 糖尿病、 慢性腎不全 、その他の腎機能障害
▽ペントシジン のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2