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レドックスとは「reduction=還元」と「oxidation=酸化」という2つの言葉を合わせた造語です。
2008〜2013年に報告された小児患者への”レドックス治療”は主に次のものがあります。これらは実地臨床で行われる種々の治療がレドックス制御の要素を有しており、急性期制御は抗炎症を目指し、慢性期制御は血管内皮保護を目指した治療といえます。
・嚢胞性線維症関連の糖尿病:食餌療法
・自閉症:メチルコバラミンとフォリン酸投与
・川崎病(早期):免疫グロブリン静注療法
・外傷性脳損傷:低体温療法
・気管支喘息:吸入コルチコステロイド薬投与
・毛細血管拡張性運動失調症:ベタメタゾン投与
・火傷:トコフェロール、アスコルビン酸、亜鉛の投与
・新生児仮死、呼吸窮迫症候群、敗血症:メラトニン投与
・フェニルケトン尿症:食事療法
・肥満:食事療法とマンダリンジュース
・アレルギー性鼻炎:デスロラタジン(非鎮静性の第二世代抗ヒスタミン薬)投与
・プロピオン酸血症、メチルマロン酸血症:L-カルニチン投与
・川崎病(発症後しばらく経過):プラバスタチン投与
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー:メラトニン投与
・自閉症:ビタミン/ミネラル補給
・フリードライヒ運動失調症:イデベノン、デフェリブロンの投与
・X連鎖副腎白質ジストロフィー:エダラボン投与
・ムコ多糖症II型:酵素補充療法
・嚢胞性線維症:ビタミン補給
・鎌形赤血球症:デフェラシロクス(鉄キレート剤)、ヒドロキシ尿素の投与
・急性憎悪した慢性肝炎:血漿交換
・重度の頭部外傷:ニモジピン(カルシウムチャネル遮断薬)投与
・X連鎖副腎白質ジストロフィー:骨髄移植
・高血圧性腎臓障害:降圧療法
・非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD):トコフェロール投与
急性期の抗炎症治療の最先端が重症インフルエンザ脳症への集学治療です。慢性期の血管内皮保護薬として期待されるものとして、血管内皮でのtonicなNO産生を保持させるシトルリン、アルギニン、BH4、抗酸化的に血管内皮機能を保持させるHMG-CoA還元酵素阻害薬、アンギオテンシンI型受容体阻害薬、Nrf2刺激薬などがあげられます。血管内皮機能を回復させる再生医療の今後の発展も期待されています。
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