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リウマチ・膠原病領域で扱う疾患(下記参照)では多くの場合、疾患活動性憎悪時にCRPと赤沈上昇を認めることがあります。しかし、上昇しない疾患や上昇しても軽度の疾患もあります。
関節リウマチや乾癬性関節炎など、主に関節の炎症を主体とする場合、CRPは上昇しますが1〜3mg/dL程度です。関節炎が重症でも10mg/dLを超えることはまれです。血管炎を合併症として伴う場合には、発熱を伴い10mg/dLを超えることもあります。
全身性エリテマトーデス(SLE)はCRPが上昇しない膠原病です。高熱が持続していても正常なことが多く、免疫グロブリンを反映して赤沈亢進は認められます。SLEの疾患活動性としては、漿膜炎や関節炎が存在するとCRPが上昇しやすいとされています。臓器障害がはっきりしないCRP上昇は感染症合併か他の病態を疑うことも必要です。
強皮症や多発性筋炎/皮膚筋炎、シェーグレン症候群でもCRPはほとんど上昇せず、上昇しても1mg/dl以下程度のごく軽度です。免疫グロブリン上昇を反映し、CRPと解離しての赤沈上昇を認めることが多くあります。抗リン脂質抗体症候群でもCRPは原則的に上昇しませんが、血栓形成で臓器梗塞をきたした場合には、組織障害を反映してCRP上昇を認めることがあります。
血管炎症候群ではCRPが上昇することが通常ですが、大型血管炎(高安動脈炎、巨細胞性動脈炎)よりも小型血管炎(多発血管炎性肉芽種症、顕微鏡的多発血管炎)のほうが全身性の発熱を伴いやすく、CRPも非常に高値になる傾向があります。
成人Still病ではCRPは変動が大きく、疾患活動性憎悪時には10〜20mg/dLを超えることもまれではありません。ベーチェット病でも活動期の重症度に比例してCRPが上昇します。
※リウマチ・膠原病領域で扱う疾患
関節リウマチ
全身性エリテマトーデス
強皮症
多発性筋炎/皮膚筋炎
混合性結合組織病
シェーグレン症候群
血管炎症候群
高安動脈炎
巨細胞性動脈炎
結節性多発動脈炎
多発血管炎性肉芽腫症
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
顕微鏡的多発血管炎
IgA血管炎
ベーチェット病
サルコイドーシス
成人Still病
乾癬性関節炎
再発性多発軟骨炎
びまん性筋膜炎
IgG4関連疾患
家族性地中海熱
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