') ?>
ALアミロイドーシス(免疫グロブリン性アミロイドーシス)は、免疫グロブリン軽鎖が心臓や腎臓に沈着しアミロイド変性する疾患です。主に中年以降にみられ、骨髄腫に準じた化学療法が行われます。心ALアミロイドーシスはきわめて予後が不良で、早期発見・早期治療が望まれます。
原因不明の心不全・不整脈・腎機能障害の症例には、ALアミロイドーシスが含まれている可能性があります。免疫固定法などにょるM蛋白(血清および尿)の精査や血清フリーライトチェーン(FLC)測定による免疫グロブリン軽鎖の検索が必要です。
血清FLC検査は多発性骨髄腫およびALアミロイドーシスを含む関連疾患の診断を補助する検査です。κ型およびλ型FLCの定量値から算出されるκ/λ比でクローナリティーを4評価することにより疾患を検出します。
FLCは低分子蛋白であるために腎臓の糸球体で濾過され、近位尿細管で代謝されます。そのため腎機能障害が進行すると血清FLCκ/λ比の基準範囲に影響するため、腎機能が低下した患者では基準範囲0.37〜3.1が報告されています。
ALアミロイドーシスの診断基準
1)Definite
生検で陽性
2)Probable
以下主要症状および所見のうちA)〜K)の1つ以上の異常を認め、かつL)が陽性の場合は免疫グロブリン性(原発性)アミロイドーシスが疑われる。
3)Possible
以下主要症状および所見のうちA)、B)の1つ以上が存在する場合は一応免疫グロブリン性、反応性AAあるいは老人性TTRアミロイドーシスの可能性を考慮してみる。
<主要症状および所見>
A)全身衰弱・体重減少・貧血・浮腫・呼吸困難・胸痛・紫斑
B)心電図における低電位・不整脈・伝導ブロック・QS型(V1〜V3)・低血圧・起立性低血圧・心肥大
C)頑固な便秘・下痢を主徴とする胃腸障害・吸収不良症候群
D)蛋白尿・腎機能障害
E)巨舌
G)shoulder-pad sign、その他関節腫大
H)多発性ニューロパチー
I)手根管症候群
J)皮膚の強皮症様肥厚、結節
K)甲状腺、唾液腺などの硬性腫大
L)免疫グロブリン異常:血清中にM蛋白あるいは尿中にベンス・ジョーンス蛋白をみることがある
M)血中でフリーライト・チェーン(FLC)が上昇することがある
免疫グロブリン遊離L鎖κ/λ比
検査材料:血清
測定方法:ネフェロメトリー法
基準値:単位(mg/L)
遊離L鎖κ:3.3〜19.4 遊離L鎖λ:5.7〜26.3 κ/λ:0.26〜1.65
▽ALアミロイドーシスは早期発見が重要 のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2