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25-OHビタミンD 骨粗しょう症

25-OHDの血中濃度測定は骨粗しょう症患者における骨折・転倒・骨密度低下リスクの評価や薬剤治療方針の決定、その効果予測に有用と考えられています。

25-OHビタミンD 骨粗しょう症

ビタミンDは脂溶性ビタミンの1つで、食べ物からの摂取、または皮膚に紫外線が当たった際に合成されることで体内に取り込まれます。
その大部分が肝臓において25位が水酸化されて25−ヒドロキシビタミンD(25-OHD)に変換され、ビタミンD結合蛋白と結合して安定的に血中を循環します。また血中半減期が約3週間と比較的長いことから、25-OHDの血中濃度測定は生体のビタミンDの充足状態を把握する指標とされています。

ビタミンDは生体内でその代謝と作用が厳密に調節され、骨・カルシウム代謝調節に密接に関与しています。また、血中25-OHD濃度は副甲状腺ホルモン(PTH)濃度と逆相関するため、25-OHDの低下はPTHの上昇を引き起こし、骨吸収亢進/骨密度の低下および骨粗しょう症を発症させることにより、骨折のリスクを上昇させる要因となります。さらに、間接的にも筋力低下による転倒リスクを高め、骨折の発生リスクを増加させることが指摘されています。

多くの臨床研究により、未治療の骨粗しょう症患者において血中25-OHD濃度が低いほど骨折発生率が上昇し、25-OHD低値群では転倒経験割合や転倒回数が有意に多いことが報告されていますが、血中25-OHD濃度を1ng/mL上昇させると転倒リスクをおよそ3%低下させることが可能と推計されています。また、ビスホスホネート療法による骨密度改善効果が骨粗しょう症患者のビタミンD充足度により有意差があることが報告されています。
25-OHDの血中濃度測定は骨粗しょう症患者における骨折・転倒・骨密度低下リスクの評価や薬剤治療方針の決定、その効果予測に有用と考えられています。

検査材料:血清
測定方法:ECLIA
基準値:単位(ng/mL)ビタミンD欠乏 20.0 未満 ビタミンD不足 20.0〜29.9

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