') ?> 動脈硬化性疾患とCRP - 健康診断・血液検査MAP2

動脈硬化性疾患とCRP

健康な状態におけるCRP値は将来的な動脈硬化性疾患の発症に強く関与し、また。疾患の発症後のCRP値は重症度とも関連します。

動脈硬化性疾患とCRP

心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患、また脳梗塞や脳出血などの脳卒中を含めた動脈硬化性疾患と炎症反応に関する報告は多くあります。健康な状態におけるCRP値は将来的な動脈硬化性疾患の発症に強く関与し、また。疾患の発症後のCRP値は重症度とも関連します。動脈硬化性病変を有することは動脈壁に炎症反応にを起こしていることを示すことから、複数の冠動脈病変を有する患者においてはより高感度CRPの値が高くなり、また心筋梗塞の発症による死亡などの心血管イベントが起こりやすくなります。

心筋梗塞によって壊死して破壊された心筋組織からクレアチンキナーゼ、トロポニンなどの酵素や筋原線維が漏出し、心筋逸脱酵素としてその血中濃度が上昇します。壊死組織における炎症反応の活性化がサイトカインの増加につながることでCRPは上昇し、心筋梗塞後のCRPは心筋組織における間質の線維化を促して内腔拡大や壁運動低下といった心臓組織の構造的・機能的変化である心臓リモデリングや心不全の発症、さらには長期的な生命予後に関与します。
動脈硬化性疾患発症のハイリスク者を対象にした研究では、長期的な脳梗塞や心血管疾患の発症や死亡については、LDLコレステロールの値よりも高感度CRPのほうが良好な感度を持つという報告もあります。健康な状態においてはLDLコレステロール地よりも慢性的な炎症反応の活性化が、将来的な心血管疾患発症にはより重要であると考えられています。

▽動脈硬化性疾患とCRP のキーワード

▽次の記事、前の記事

動脈硬化の形成とCRP | 睡眠時無呼吸症候群とCRP

健康診断・血液検査MAP2:新着記事

鉄のホメオスタシス
生体は鉄過剰や鉄欠乏に陥らないように複数のステップで鉄の取り込みを制御しています。
続発性鉄過剰症と鉄の毒性
蓄積した鉄により生じた活性酸素種(reactive oxygen species:ROS)が肝細胞障害や変異原生塩基の生成を惹起することが知られています。
単球由来マイクロパーティクル
膜小胞体は細胞の内部顆粒や膜性微粒子、および機械的破壊によって生成された膜のフラグメントを含み、マイクロパーティクル(microparticle:MP)と呼ばれています
My Nightingale マイ ナイチンゲール総合的健康状態把握
バイオマーカー測定値より算出される総合健康指標および各種健康指標
新型コロナ経口薬パキロビッドパック(Pfzer社)を特例承認
厚生労働省はファイザーが申請した「パキロビッドパック」(ニルマトレルビル・リトナビル)を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として特例承認しました
尿中コルチゾール
コルチゾールは、下垂体から分泌されるACTHの刺激を受けて、副腎皮質束状層より分泌される分子量362.5の糖質コルチコイドでACTHとの間にフィードバック関係があります
新型コロナウイルスCOVID-19のサイトカインストーム
「サイトカインストーム」は、何らかの原因によりIL-1β、IL-6、TNF-αなどの血中サイトカインの大量産生状態と、続発する全身の炎症状態を伴う過剰な免疫反応を表す言葉です
sFlt-1/PlGF比 妊婦高血圧腎症発症予測
PEの病態形成には、血管新生因子である胎盤増殖因子(PlGF)およびその阻害因子の可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)が関与していることが明らかになっています
ctDNAの量と検査方法
血漿DNAの量は10ng/mL以下と微量であり、このうち腫瘍由来のctDNAは通常0.1〜1%の低頻度で含まれています
cfDNAとctDNA
cell-freeDNA(cf-DNA)は体内の細胞が死滅する際に、ゲノムDNAが細胞外に放出され血液中に短く断片化した遊離DNAです

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint