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血清リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)は、変性した免疫グロブリンIgGのFc部分に対する自己抗体です。通常、臨床の現場ではIgM型RFが測定されます。従来は”RAテスト”としてラテックス凝集反応により陽性あるいは陰性で判定されていましたが、現在はRF定量とそてラテックス凝集比濁法あるいは免疫比濁法により測定されており、基準値は15U/mL以下です。
IgM型RFは、関節リウマチ(RA)患者の69〜80%に検出されることが報告されています。IgM型RF陽性率はRA発症後の経過に伴い上昇します。IgM型RF陽性率は、発症後3ヶ月未満のRAでは約30%、発症後1.5年未満の早期RAでは59%にとどまりますが、発症後1.5年以上のRAでは76〜80%に上昇します。
なお、IgM型RFは、RA以外の疾患でも陽性になります。膠原病では、シェーグレン症候群の30〜50%、全身性エリタマトーデス(SLE)の20%、多発性筋炎/皮膚筋炎の20〜40%で認められます。膠原病以外の疾患でも陽性となり、慢性肝疾患において、肝硬変症の50%、肝細胞癌の30%、細菌あるいはウイルス感染症の10〜50%、放射線治療・化学療法後の悪性腫瘍の20%に検出されます。さらにIgM型RF陽性は、健常人でも5%以下の頻度で認められます。特にIgM型RFは、家族暦にRA、他の膠原病、自己免疫による甲状腺疾患(バセドウ病・橋本病)を認める健常人で検出されることがあります。
IgM型RFは疾患特異性に乏しいので、健診ではIgM型RF陽性のみでRAと診断せず、他の臨床所見、検査結果も合わせて検討することが重要です。
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