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ポンぺ病はライソゾーム酵素である酸性α-グルコシダーゼ(acid alpha-1,4-glucosidase:GAA)活性低下の結果、その基質であるグリコーゲン(糖原)が主として骨格筋、心筋に蓄積するため筋力低下、心肥大を主症状とする常染色体潜性遺伝形式をとるライソゾーム病です。また希少難病である筋型糖原病の代表的疾患です。
ポンぺ病は発症時期、症状、自然歴などにより乳児型(Infanitile-onset Pompe disease:IOPD)と遅発型(Late-onset Pompe disease:LOPD)に大別されます。診断に関してはIOPDにおいて良好な治療成績を得るために早期診断が重要であり、新生児スクリーニング(Newborn screening:NBS)が行われようになっています。その結果酵素活性は低いが症状を呈さない偽欠損症の存在が明らかになりました。また遺伝子診断においては、GAA遺伝子には遺伝子多型が多いため酵素活性が低く、かつGAA遺伝子に変異が存在してもLOPDと確定診断するのが難しく、さらにLOPDにおいては近位筋の筋力低下を呈する他の疾患との鑑別が必要でです。
治療に関してはアルグルコシターゼアルファ(マイオザイム)を用いた酵素補充療法(enzyme replacement therapy:ERT)が実地臨床の場で行われていました。しかしながらIOPDにおいては投与した酵素に対する中和抗体が形成され、治療効果が不十分な症例の存在が問題となっています。このような症例に対して免疫寛容療法(Immune Tolerance Induction:ITI)が考案され治療効果の改善がもたらされています。また投与した酵素の細胞内への取り込みが不十分なため満足すべき効果が認められないという課題に対して、近年取り込み効率を改善させた新しい酵素製剤であるアバルグルコシターゼアルファ(ネクスビアザイム)が開発されました。
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