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NUDT15遺伝子codon 139多型解析

NUDT15遺伝子の測定は、チオプリン製剤の投与対象となる症例に対して、その投与の可否および投与量などの判断補助に有用です。

NUDT15遺伝子codon 139多型解析

Nudix hydrolase 15(NUDT15)は、チオプリン製剤の代謝に関わる酵素の一つです。チオプリン製剤(アザチオプリン・メルカプトプリン水和物)は炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)や白血病、リウマチ性疾患などの治療に広く日本国内で用いられている薬剤ですが、チオプリン製剤投与により全身脱毛症や重度の白血球減少症などの副作用を生じることが知られており、特に白血球減少症は重篤になると死亡する危険性も示唆されています。

チオプリン製剤が薬効を表す活性型分子の代謝に関与しているNUDT15の遺伝子多型が、東アジア人のチオプリン製剤による副作用の発症メカニズムに関わっていることがわかっています。NUDT15の多型によりチオプリン製剤の活性型分子の代謝酵素活性が著しく変化することがあり、特に139番目のアミノ酸がシステインの場合はその代謝酵素活性が著しく低下するため薬効が過剰になり、強い副作用が発現する原因となります。

NUDT15遺伝子の測定は、チオプリン製剤の投与対象となる症例に対して、その投与の可否および投与量などの判断補助に有用です。

検査材料:EDTA-2Na加血液
測定方法:リアルタイムPCR

本検査は、難治性の炎症性腸疾患、急性リンパ性白血病及び治療抵抗性のリウマチ性疾患(全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎等)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病及び難治性リウマチ性疾患)の患者であって、チオプリン製剤の投与対象となる患者に対して、その投与の可否、投与量等を判断することを目的として、当該薬剤の投与を開始するまでの間に1回を限度として算定できます。

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