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・マイクロサテライト不安定性
DNAのミスマッチリペア機構(mismatch repair:MMR)に関連するMLH1/MSH2/MSH6/PMS2遺伝子由来の蛋白質が正常に機能していない場合、マイクロサテライトと呼ばれる数塩基対の繰り返し配列のリピート数に変異が生じやすくなります。その状態のことをマイクロサテライト不安定性(microsatelite instability:MSI)といいます。
・mutation rate
mutation rateとは、一般に1メガ塩基対あたりの体細胞数変異数のことを示します。カウント対象はSNVのみとする場合が多く、mutation burdenという言い方をする場合もあります。
がん細胞のmutation rateが高い場合、免疫チェックポイント阻害薬の奏効率が高まることが知られています。
・somatic UPD
一対の相同染色体のどちらもが同一の片親から由来する場合のことを片親性ダイソミー(uni-parental disomy:UPD)と呼びます。UPDの場合、コピー数は正常ですが全ての遺伝子はホモ接合体になり、劣性変異遺伝子が発現します。
また、がん組織の体細胞変異として、UPDと同様にUPD状態になった染色体を観測することはよくあります。この場合、生殖細胞系列の染色体は正常です。このように体細胞変異のみに生じたUPDに類似した状態をsomatic UPDと呼ぶ場合があります。somatic UPDでは全ての変異がホモ接合体であるため、がん抑制遺伝子に機能欠損を生じる変異がある場合は、当該遺伝子の正常機能は完全に消失します。
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