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情報通信技術(information and communication technology:ICT)の発達は目覚ましい中、人口減少を伴う少子・超高齢社会にあって、保険・医療・福祉・介護の体制の転換、または新生は喫緊の課題となっています。ICTはこの体制づくりに貢献すると考えられ、国をあげての検討が進められています。実際に保健医療の将来像においては、ICTの活用による保健医療の質やパフォーマンスの飛躍的な向上が志向されています。
PeOPLe(Person centerd open PLatform for well-being)はICTを活用した次世代型保健医療システムの一環で「つくる」「つなげる」「ひらく」をコンセプトとして提唱しています。地域を超えてどこででも、個人レベルでも国民(集団)レベルでもICTを活用できる、より大きなスケールでのシステムが必要とされれるため、産官学の参画が不可欠と考えられます。
「つくる」:レセプトや電子カルテのようなデータの収集にとどまらず、患者個人と国民にとっての価値を産出するための“次世代型ヘルスケアマネジメントシステム(仮称)”
「つなげる」:保健医療の施設や個々人に分散しているデータを一人ひとりを軸にして障害にわたって一元化してつなげるための“Person centerd open PLatform for well-being(PeOPLe:仮称)”
「ひらく」:集約されるデータを、産官学が安全に使用できる“データ利活用プラットフォーム(仮称)”
このなかで、PeOPLeは患者個人と国民を中心にした保健医療データをどこででも活用できるオープンな情報基盤とされ、個人で健康や疾病の管理に役立てたり、個人の保健医療データを専門職と共有して最適なケアを受けたりすることが想定されています。
そこでは、健診や母子健康手帳の記録、予防接種歴、既往歴(薬剤副作用履歴を含む)、診療(カルテ)や調剤の情報、介護情報といったデータ種を時間軸で扱います。また生活記録(ライフログ)も可能です。
PeOPLeの発想は、かかりつけ医のもとでの継続的なケアを受ける際に有用です。また広範囲の情報があることで、在宅、救急・災害時のケアにも寄与できます。さらに、国民レベルでデータを蓄積して、PeOPLeや各種のデータベースをもとにしたビッグデータを構築し、社会にも個人にも情報を還元する、たとえば、ある治療の全体的な傾向を入手して、ある個人が一般論ではなく、全体と比べて自分はどうなのかということをみずから確認できるようになります。この意味で既存の仕組みであるparsonal health recordとは異なります。個人情報保護や安全性への対応も、実現に向けての諸課題ですが、今後の発展が注目されます。
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