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慢性膵炎は腹痛発作を繰り返し、炎症の程度に応じて種々の合併症(膵石、膵仮性嚢胞、膵性胸水・腹水、仮性動脈瘤など)を併発しつつ、終末像として膵の外分泌機能・内分泌機能の低下をきたす進行性の疾患です。
成因としてはアルコール性が最も多く、約半数以上を占めています。続いて原因が不明な特発性が30%程度、胆石症が5%程度です。
慢性膵炎の病態は膵機能が比較的保たれ、反復性、発作性の上腹部痛を主訴とする代償期と膵機能が荒廃し、腹痛は軽減するが、膵外分泌機能低下による消化吸収障害や膵内分泌機能低下による糖代謝障害が主症状の非代償期に分類され、治療方針も大きく異なります。
代償期における腹痛の機序として、1)膵の炎症に伴う膵内知覚神経の刺激、2)炎症や膵肥大による被膜の進展、3)膵管狭窄や膵石・蛋白栓形成などが膵液流出障害を起こし、それによる膵管内圧の上昇、4)炎症の後腹膜への波及のよる腹腔神経叢の刺激などのさまざまな因子が考えられ、これらが複雑に関連して発生します。
合併症として、1)仮性嚢胞の形成、2)膵腫大による総胆管の圧排・狭窄を主因とした閉塞性黄疸や胆管炎、3)十二指腸狭窄、4)仮性動脈瘤の形成挙げられます。進行すると膵組織は破壊され、疼痛は軽減し、血中膵酵素の上昇も、見られなくなりますが、膵外分泌機能低下による消化吸収障害が出現するようになります。
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