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リパーゼ(膵リパーゼ)は膵腺房細胞で合成される分子量約4万5千の糖蛋白です。胃液などにも存在しますが、血中ではそのほとんどが膵由来です。トリグリセライドのα位脂肪酸エステルの加水分解を行なう消化酵素として脂肪の分解に働いています。主に急性・慢性膵炎などの膵疾患で逸脱酵素として診断に用いられますが、進行した慢性膵炎では残存膵機能の低下のため高値をみない場合もあります。
膵癌では、同じ膵由来酵素でも、アミラーゼやリパーゼより半減期の長いエラスターゼ1を測定する場合が多く、膵腺房細胞癌でリパーゼ産生腫瘍により高値を示すことがあるといわれるが非常にまれです。
急性膵炎でリパーゼは膵アミラーゼとほぼ同様に上昇します。すなわち、初期から著明な増加を示した後急激に低下し、3〜5日で正常値に戻った後、また軽度上昇をみる場合が多いとされています。
リパーゼが低値になる場合は、かなり進行した慢性膵炎などリパーゼの枯渇によるものや、糖尿病によるものなどがありますが、低値側の測定意義は少ないとされています。
食事の影響があるので必ず空腹時に採血します。なお、通常尿中にはリパーゼ活性は認められません。
検査材料:血清
測定方法:酵素法
基準値:単位(U/L)11〜53
・高値を示す病態
急性・慢性膵炎、膵嚢胞、膵外傷、膵癌、胆嚢・胆道疾患、イレウス、腸炎、腎不全、肝硬変 など
・低値を示す病態
膵全摘出後、慢性膵炎(末期)、糖尿病、ウィルス性肝炎、急性肝壊死 など
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