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1)下垂体炎
下垂体炎は、視神経圧迫、汎下垂体機能低下症。抗利尿ホルモン分泌異常症(SIADH)、副腎機能低下症などの多彩な症状を認めます。MRI検査では下垂体、下垂体茎の腫大を認めます。
2)涙腺・唾液腺炎
左右非対称性の涙腺・唾液腺の腫大を呈し(ミクリッツ病)、唾液腺肥大は顎下腺が多いとされます。シェーグレン症候群とは異なり、眼球や口腔の乾燥症状は軽度かもしくはほとんど認めず、抗SS-A(Ro)、抗SS-B(La)抗体が陽性となることはありません。
3)甲状腺病変
甲状腺刺激ホルモン(TSH)の上昇を呈する甲状腺機能低下症を19%に認め、その半数がT4低下を呈する顕性機能低下症でした、ステロイド治療後に改善し、IgG4関連甲状腺炎が存在すると考えられます。
4)呼吸器病変
胸部CT画像所見上、肺門縦隔リンパ説肥大、気管支壁・気管支血管束の肥厚、小葉間隔壁の肥大、結節影、浸潤影、胸膜病変のいずれかを認めます。間質性肺炎のマーカーであるKL-6の上昇も認めることがあります。サルコイドーシスとの鑑別が必要な場合もあるので、アンギオテンシン変換酵素(ACE)が陰性であることを確認します。
5)硬化性胆管炎
胆管造影では胆管狭窄病変として捉えられます。肝内胆管病変、肝門部胆管病変は原発性硬化性胆管炎(PSC)や胆管癌などとの鑑別が必要です。ビリルビン、胆道系酵素上昇を認めますが、原発性胆汁性胆管炎(PBC)に特異的な抗ミトコンドリア抗が体陽性になることはありません。
6)腎病変
腎病変は、尿細管間質性腎炎が主であり、糸球体病変は少ない。したがって、蛋白尿など尿所見の異常は軽度であり、高度の場合には糸球体病変の合併が疑われます。腎機能は正常から軽度低下が多く、低補体血症を高率に認めるという報告もあります。
7)後腹膜線維症
尿管周囲、大動脈周囲、錐体近傍、骨盤腔の軟部腫瘤として捉えられます。尿管周囲の腫瘤によって尿管狭窄、水腎症、不可逆的な腎不全を呈することもあります。
8)血小板減少性紫斑病
血小板減少性紫斑病の合併も報告されていますが、関連は不明です。
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