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尿中膵酵素 尿中アミラーゼ・尿中トリプシノーゲン2 - 膵臓疾患

膵臓疾患や膵臓関連検査などについてまとめています

尿中膵酵素 尿中アミラーゼ・尿中トリプシノーゲン2

尿中アミラーゼ,尿中トリプシノーゲン2,UT-2
1)尿中アミラーゼは、血中アミラーゼと比較して有意性に乏しいとされています。双方に乖離がある場合はマクロアミラーゼ血症や腎不全の影響を考慮します。尿中へのアミラーゼ排出では、脱水や腎不全の影響を受けるため、クレアチニン・クリアランスに対する比率(amylase creatinine clearance retio :ACCR)を計算します。免疫グロブリンと結合して高分子化したマクロアミラーゼは尿中排泄が低下するので、ACCRが1%以下の場合はマクロアミラーゼ血症を疑います。

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膵臓疾患 免疫マーカーと腫瘍マーカー

免疫マーカーIgG・IgG4・IgE
自己免疫性膵炎(AIP)ではIgG70%、IgE30%程度の上昇を認めます。IgGはIgG1-IgG4の4つのサブクラスから構成され、IgG4は健常者では全IgG分画の4〜6%の比率で最も低い。AIPでは高IgG4血症は、68〜92%に認められ、その感度は80%です。AIPでは膵癌との鑑別困難例が存在しますが、膵癌を対象とした特異度は98%であり、血清診断においてはもっとも診断価値が高いのですが疾患特異的ではありません。ステロイド治療後には著明な低下を認め、再燃期に再上昇するなど疾患活動性も反映しています。
腫瘍マーカー
CA19-9
DUPAN-2
SPAN-1
CEA
・シアリルSSEA-1、シアリルLex-1抗原(SLX)
・NCC-ST-439
・シアリルTN抗原(STN)

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膵神経内分泌腫瘍マーカーとリキッドバイオプシー、APOA2

1)神経特異エノラーゼ(NSE)
NSEは解糖系酵素エノラーゼのアイソザイムで、神経細胞と軸索突起に特異的に存在し、グリア細胞には認められないため、神経特異エノラーゼと呼ばれています。神経芽腫や網膜芽腫で上昇し、神経内分泌腫瘍(脳下垂体前葉、甲状腺傍濾胞細胞、膵島細胞)にも発現し上昇します。血清クロモグラニンAと比較して感度は低いが、特異度はやや高いとされています。

2)クロモグラニンA(CgA)
血清CgAは神経内分泌腫瘍の60〜100%で上昇がみられ、感度・特異度ともに70〜100%とされています。また、その血中濃度は腫瘍量と相関するともいわれています。その一方でCgAは腎機能低下、肝不全、炎症性腸疾患、萎縮性胃炎、プロトンポンプ阻害薬を内服している患者でも上昇するため、擬陽性に注意が必要です。

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膵臓疾患 のアイテム
膵臓疾患 リパーゼ・エラスターゼ1・PLA2・トリプシン
リパーゼ、エラスターゼ1、PLA2、トリプシンはいずれも膵腺房細胞で合成される消化酵素です
膵臓疾患の臨床検査 血清アミラーゼ
アミラーゼは多糖類のα-1、4グリコシド結合を加水分解する消化酵素です。ヒトアミラーゼはおもに膵臓と唾液腺に由来しますが、その他に、肝臓・心臓・卵管などの臓器にも存在することが知られています
主な膵臓疾患別 膵癌 必要な検査とリスクファクター
膵癌は現在、癌の中でももっとも予後不良であり、その予後の改善には早期診断が必要不可欠です
主な膵臓疾患別 慢性膵炎 必要な検査
慢性膵炎の臨床診断基準が2019年に改訂されました
主な膵臓疾患別 急性膵炎 必要な検査
重症度を早期に判断することが、臨床上もっとも重要となります。
膵臓疾患の診断 症状
膵疾患のおもな症状としては、上腹部痛・背部痛・腹部膨満感・悪心・嘔気・下痢・食思不振・体重減少・黄疸・口渇・多飲多尿など多様な臨床症状があります
膵腫瘍の画像検査 ERCP・EUS・PET
ERCPは主膵管のみならず膵管分枝が、他の検査に比べて最も明瞭に描出できます
膵腫瘍の画像検査 US・CT・MRI
USは、患者への苦痛や侵襲が少なく、各画像診断のなかで膵の形態診断が最も容易にできる検査法です。
膵腫瘍 その他の生化学的検査・細胞診・組織診
インスリン、ガストリン、ソマトスタチン、血管作動性腸管ポリペプチド(vasoactive intestinal polypeptide:VIP)、膵ポリペプチド(pandreatc polypeptide:PP)などに異常がみられた場合は診断に役立ちます。
膵腫瘍の臨床検査 腫瘍マーカー
膵腫瘍の代表である膵癌は上皮由来の腺癌であり、腫瘍マーカーとして、腺癌に比較的特異度の高い癌胎児性抗原(CEA)、糖鎖抗原19-9(CA19-9)、DUPAN-2、などが用いられます。
膵腫瘍の臨床検査 膵酵素
膵腫瘍では膵組織破壊や膵管閉塞によって膵管内圧が上昇し、血中に膵酵素が逸脱して上昇します。測定に用いられるのは、アミラーゼ、リパーゼ、エラスターゼ1などです
膵腫瘍の診断
膵腫瘍の診断は、「日本膵臓学会 膵癌診療ガイドライン」の診断アルゴリズムによって行うことが推奨されます。
慢性膵炎の診断に必要な検査
代償期には間欠的腹痛に伴い血中膵酵素の反復性の上昇を認めます。血中酵素の測定には膵特異性の高いアミラーゼ、リパーゼ、エラスターゼ1などを用います。
慢性膵炎の診断基準
慢性膵炎の診断は、日本膵臓学会の提唱する「慢性膵炎臨床診断基準2009」によって行います。
慢性膵炎
慢性膵炎は腹痛発作を繰り返し、炎症の程度に応じて種々の合併症(膵石、膵仮性嚢胞、膵性胸水・腹水、仮性動脈瘤など)を併発しつつ、終末像として膵の外分泌機能・内分泌機能の低下をきたす進行性の疾患です。
急性膵炎における臨床検査のポイント
急性膵炎の診断における血中アミラーゼ値の感度は、カットオフ値や急性膵炎自体の診断方法の違いによって幅があり、67〜100%とされています。
アミラーゼ定量 血清・尿
膵臓や唾液腺より分泌される消化酵素で、急性膵炎や耳下腺炎で上昇し、高値をみた時はアイソザイムにより由来臓器を推定します。
P型アミラーゼ定量 アミラーゼアイソザイム
膵膵、唾液腺の逸脱酵素。各種の膵疾患ではP型、唾液腺疾患、腹部疾患ではS型、マクロアミラーゼ血症では分類不能型が上昇します。
リパーゼ
脂肪を分解する消化酵素で、膵臓由来の糖蛋白です。急性・慢性膵炎などの膵疾患で逸脱酵素として血中に上昇します。
血中トリプシン測定
トリプシン(trypsin)は膵臓から分泌される201個のアミノ酸からなる分子量22,900の蛋白分解酵素です。トリプシンは膵以外の臓器には存在しないため、膵特異性はアミラーゼやリパーゼより高く、膵疾患の検査に有用です。
急性膵炎の病態
急性膵炎の発生機序は、Oddi括約筋の攣縮や蛋白栓による膵管閉塞によって膵液の流出障害が生じた結果、膵内で蛋白分解酵素が活性化(自己消化)することによって引き起こされると考えられています。
急性膵炎の診断基準と重症度判定
急性膵炎は、膵内で膵消化酵素が活性化されることで引き起こされる膵臓の急性炎症です。急性膵炎の大部分は軽症ですが、臓器不全や感染壊死を伴う重症急性膵炎の予後は不良であり、診断とともに重症度判定を行うことが重要となります。
自己免疫性膵炎 膵外病変の病態と関連した検査
下垂体炎は、視神経圧迫、汎下垂体機能低下症。抗利尿ホルモン分泌異常症(SIADH)、副腎機能低下症などの多彩な症状を認めます。MRI検査では下垂体、下垂体茎の腫大を認めます
自己免疫性膵炎の病態と関連した検査
自己免疫性膵炎では膵頭部腫大による下部胆管狭窄・閉塞をきたし、閉塞性黄疸で初発することが多いため、ビリルビン、胆道系酵素、アルカリフォスファターゼ、γ-GTP、の上昇を70〜80%に認めます。
自己免疫性膵炎
自己免疫性膵炎は、IgG4が関連するLPSP(lymphoplasmacytic sclerosing pancreatitis)が1型、GELを認めるものが2型と分類されています。

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