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潜在性甲状腺機能低下症の有病率は、高齢者において5〜15%と極めて効率であり、若年成人より有意に滝と報告されています。しかし、甲状腺機能検査の判定に用いられているTSHの基準値は、年齢別には設定されていません。高齢者では、いわゆる健常者の比率が低いため、基準値設定の際に対象者に含まれていないことが多く、通常使用されている基準値は、事実上若年成人の基準値となっています。
TSH値は加齢により上昇傾向を示すころは明らかになっており。さら日本人を対象として高齢者を含めた年齢群別基準値を検討した報告においても、成人におけるTSH値の基準範囲上限値は、年齢に比例して上昇する傾向を示しています。
加齢による潜在性甲状腺機能低下症の動脈硬化性疾患のリスク軽減や超高齢者における寿命延長効果も考慮すると、高齢者においては、より適切な甲状腺機能の評価には、年齢群別基準値に基づいた甲状腺機能検査の判定の重要性が示唆されます。実際に年齢群別基準値を利用したTSH測定値の判定では、潜在性甲状腺機能低下症の有病率は75歳以上で2%、90歳以上では5%程度に低下するとの報告もあり、現状では潜在性甲状腺機能低下症は過剰に診断されていることが想定されます。これらの結果は、より大規模な調査による年齢別基準値の設定が、今後の重要な課題の1つであることを示唆しています。
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