') ?>
等張性低ナトリウム血症では高度の脂質異常や著明な高蛋白血症などにより血漿成分の増加が生じ、血液の容積が増えて血清Na濃度は低値となりますが、血液中のNa量および水分量に変化はありません。低張性低ナトリウム血症は、体液量が低下している場合・増加している場合・ほぼ正常の場合の3つに分類されます。
体液量の低下した低ナトリウム血症は嘔吐・下痢・原発性副腎不全・利尿剤の使用などで生じ、症状として口腔粘膜の乾燥・皮膚ツルゴールの低下などを認めます。体液量の増加した低ナトリウム血症は心不全・ネフローゼ症候群・非代償性肝硬変などで生じ、浮腫・胸水・腹水などが認められます。体液量がほぼ正常の低ナトリウム血症の原因にはSIADHや続発性副腎不全などがあります。
低ナトリウム血症による症状として倦怠感・食欲低下・頭痛・悪心などが認められ、血清Na濃度の絶対値が低いほど、また低下する速度が速いほど症状が顕著となります。血清Na値が著しく低下(110mEq/L以下)した場合意識レベルの低下、痙攣に加え、脳浮腫による脳ヘルニアを合併することもあります。一方、血清Na値が緩徐にに低下した場合は慢性的に120mEq/L台を呈していても無症状であることも多くあります。しかしながら、無症候性の慢性低ナトリウム血症は注意力低下および歩行不安定性と関連することが報告されていることから、中枢神経系への影響が示唆されます。
▽低ナトリウム血症の原因と症状 のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2