') ?> 生体におけるカリウム(K)調節 - 健康診断・血液検査MAP2

生体におけるカリウム(K)調節

カリウム(potassium:K)異常は内分泌疾患では比較的よくみられる電解質異常です。さまざまな神経筋症状や時には致死的な不整脈を招くことから、適切な診断と治療を行うことが不可欠です

生体におけるカリウム(K)調節

カリウム(potassium:K)異常は内分泌疾患では比較的よくみられる電解質異常です。さまざまな神経筋症状や時には致死的な不整脈を招くことから、適切な診断と治療を行うことが不可欠です。アルドステロンがその調節に関与していることから、アルドステロン作用の異常をきたす疾患に随伴することが多く、鑑別すべき疾患は多岐にわたるため、各疾患の概要と系統的な評価に必要な検査について理解しておくことが重要です。

Kイオンは細胞内液の主要な陽イオンであり、体内総Kの約98%が細胞内に分布しています。Kの調節は主に細胞内外のシフトと腎からの尿中排泄によって行われています。細胞内外のK濃度調節に関わる主な因子として1)インスリン、2)カテコールアミン(β2作用)及び甲状腺ホルモン、3)酸があります。1)2)の作用では細胞内はのK取込みが亢進します。酸のK移動に対する影響は随伴する陰イオンによって異なり、乳酸やケト酸などの有機酸ではKno移動は起きませんが、無機酸ではKの細胞外への移動が起きます。

腎でのK排泄調節は主に皮質集合管で行われており、その中心を担うのがアルドステロンです。アルドステロン作用により上皮性ナトリウムチャネル(epithelial Na channel:ENaC)を介したNaの再吸収と、皮質集合管管腔側のKチャネル(renal outer meddullary potassium channel:ROMKI)を介したK分泌が亢進し、K排泄が増加します。その他には、尿細管のHCO3-やケト陰イオンなどの陰イオンもK排泄を亢進させます。

▽生体におけるカリウム(K)調節 のキーワード

▽次の記事、前の記事

高ナトリウム血症 | スポーツ貧血の主な原因

健康診断・血液検査MAP2:新着記事

鉄のホメオスタシス
生体は鉄過剰や鉄欠乏に陥らないように複数のステップで鉄の取り込みを制御しています。
続発性鉄過剰症と鉄の毒性
蓄積した鉄により生じた活性酸素種(reactive oxygen species:ROS)が肝細胞障害や変異原生塩基の生成を惹起することが知られています。
単球由来マイクロパーティクル
膜小胞体は細胞の内部顆粒や膜性微粒子、および機械的破壊によって生成された膜のフラグメントを含み、マイクロパーティクル(microparticle:MP)と呼ばれています
My Nightingale マイ ナイチンゲール総合的健康状態把握
バイオマーカー測定値より算出される総合健康指標および各種健康指標
新型コロナ経口薬パキロビッドパック(Pfzer社)を特例承認
厚生労働省はファイザーが申請した「パキロビッドパック」(ニルマトレルビル・リトナビル)を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として特例承認しました
尿中コルチゾール
コルチゾールは、下垂体から分泌されるACTHの刺激を受けて、副腎皮質束状層より分泌される分子量362.5の糖質コルチコイドでACTHとの間にフィードバック関係があります
新型コロナウイルスCOVID-19のサイトカインストーム
「サイトカインストーム」は、何らかの原因によりIL-1β、IL-6、TNF-αなどの血中サイトカインの大量産生状態と、続発する全身の炎症状態を伴う過剰な免疫反応を表す言葉です
sFlt-1/PlGF比 妊婦高血圧腎症発症予測
PEの病態形成には、血管新生因子である胎盤増殖因子(PlGF)およびその阻害因子の可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)が関与していることが明らかになっています
ctDNAの量と検査方法
血漿DNAの量は10ng/mL以下と微量であり、このうち腫瘍由来のctDNAは通常0.1〜1%の低頻度で含まれています
cfDNAとctDNA
cell-freeDNA(cf-DNA)は体内の細胞が死滅する際に、ゲノムDNAが細胞外に放出され血液中に短く断片化した遊離DNAです

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint