') ?> 老化 加齢による二次性副甲状腺機能亢進症 - 健康診断・血液検査MAP2

老化 加齢による二次性副甲状腺機能亢進症

加齢によってPTHの血中濃度が上昇することは知られていますが、これは必ずしも血中カルシウム濃度の低下によるものではなく、ビタミンD活性障害に起因し、副甲状腺でのPTH分泌抑制作用不全による可能性が考えられています。

老化 加齢による二次性副甲状腺機能亢進症

加齢によってPTHの血中濃度が上昇することは知られていますが、これは必ずしも血中カルシウム濃度の低下によるものではなく、ビタミンD活性障害に起因し、副甲状腺でのPTH分泌抑制作用不全による可能性が考えられています。さらに、ビタミンD作用不全のために、高齢者では腸管からのカルシウム吸収効率の低下が認められ、二次的にRTH分泌亢進に関与すると考えられます。
高齢者のカルシウム吸収低下については、ビタミンD作用不全以外にも、カルシウム・トランスポーターであるTRPV(transient receptor potential vanilloid)5およびTRPV6の加齢に伴う発現低下による可能性が検討されています。

食物中の不溶性のカルシウム塩である炭酸カルシウムやリン酸カルシウムが腸管から効率よく吸収されるためには、酸性環境下で可溶化されることが必要です。そのため、加齢によって萎縮性胃炎が進行して胃酸の分泌が低下することや、逆流性食道炎の治療として、長期間にわたりプロトンポンプ阻害薬やH2受容体拮抗薬を継続することによってカルシウム吸収が障害される可能性が危惧されています。プロトンポンプ阻害薬の内服量と内服期間に依存して骨折リスクが高まることも報告されています。

※プロトンポンプ阻害薬:胃の壁細胞のプロトンポンプに作用し、胃酸の分泌を抑制する薬。胃酸分泌抑制作用を持つ薬剤には他にヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)があるがプロトンポンプ阻害薬はH2ブロッカーよりも強力な胃酸分泌抑制作用を持ち、分泌抑制作用は用量に依存する。H2ブロッカーよりも抑制作用が長時間持続する。

▽老化 加齢による二次性副甲状腺機能亢進症 のキーワード

▽次の記事、前の記事

老化 副甲状腺ホルモン過剰と骨代謝 | BT-PABA試験

健康診断・血液検査MAP2:新着記事

鉄のホメオスタシス
生体は鉄過剰や鉄欠乏に陥らないように複数のステップで鉄の取り込みを制御しています。
続発性鉄過剰症と鉄の毒性
蓄積した鉄により生じた活性酸素種(reactive oxygen species:ROS)が肝細胞障害や変異原生塩基の生成を惹起することが知られています。
単球由来マイクロパーティクル
膜小胞体は細胞の内部顆粒や膜性微粒子、および機械的破壊によって生成された膜のフラグメントを含み、マイクロパーティクル(microparticle:MP)と呼ばれています
My Nightingale マイ ナイチンゲール総合的健康状態把握
バイオマーカー測定値より算出される総合健康指標および各種健康指標
新型コロナ経口薬パキロビッドパック(Pfzer社)を特例承認
厚生労働省はファイザーが申請した「パキロビッドパック」(ニルマトレルビル・リトナビル)を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として特例承認しました
尿中コルチゾール
コルチゾールは、下垂体から分泌されるACTHの刺激を受けて、副腎皮質束状層より分泌される分子量362.5の糖質コルチコイドでACTHとの間にフィードバック関係があります
新型コロナウイルスCOVID-19のサイトカインストーム
「サイトカインストーム」は、何らかの原因によりIL-1β、IL-6、TNF-αなどの血中サイトカインの大量産生状態と、続発する全身の炎症状態を伴う過剰な免疫反応を表す言葉です
sFlt-1/PlGF比 妊婦高血圧腎症発症予測
PEの病態形成には、血管新生因子である胎盤増殖因子(PlGF)およびその阻害因子の可溶性fms様チロシンキナーゼ1(sFlt-1)が関与していることが明らかになっています
ctDNAの量と検査方法
血漿DNAの量は10ng/mL以下と微量であり、このうち腫瘍由来のctDNAは通常0.1〜1%の低頻度で含まれています
cfDNAとctDNA
cell-freeDNA(cf-DNA)は体内の細胞が死滅する際に、ゲノムDNAが細胞外に放出され血液中に短く断片化した遊離DNAです

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint