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加齢による生理的な二次性副甲状腺機能亢進症があっても、持続的なPTHの過剰は骨吸収の亢進をもたらします。このような病態は、加齢に伴う骨量減少に関与すると考えられたことから、1980年代には、この現象が高齢者の骨粗しょう症の主要な病態とされていました。
閉経による卵巣機能不全では海綿骨優位の骨量減少が生じますが、PTHの持続的過剰は、海綿骨よりも皮質骨の骨量を優位に減少させることから、加齢に伴う二次性副甲状腺機能亢進症は、主に高齢者の皮質骨の減少に関与すると考えられてきました。
現在では、閉経による性腺機能低下症を主要な原因とする閉経後骨粗しょう症と、加齢による骨粗しょう症(老人性骨粗しょう症)の病態は明確に区別できるものではないという考え方が一般的であり、両社は原発性骨粗しょう症もしくは退行性骨粗しょう症と総称されています。
疾患としてのPTHの過剰分泌は、原発性副甲状腺機能亢進症で認められます。この疾患は多発性内分泌腫瘍症に伴うものなど、遺伝性の場合を除くと中高年層に多発する疾患であり、特に閉経後の女性に好発します。8割以上は良性腫瘍によるものですが、多くの患者は軽度の高カルシウム血症を呈するのみであり、自覚症状に乏しく、その好発年齢とも相まって、骨粗しょう症との合併例が多くなります。
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