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腎糸球体濾過率は様々な原因によって低下しますが、加齢に伴って軽度の血圧上昇や耐糖能異常などを背景として腎障害が進行することが多くあります。最近では、このような病態は慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)と総称されています。加齢に伴うCKDの進行によって、もっとも初期に生じる骨ミネラル代謝関連の現象は、血中FGF-23濃度の上昇です。その後1,25(OH)2ビタミンD濃度の低下が認められ、引き続き血中PTH濃度の上昇が進行します。
FGF-23は、骨から分泌されるホルモンであり、その主な標的組織は腎尿細管と副甲状腺です。FGF-23は、腎尿細管でのビタミンDの活性化を抑制するとともに、リン利尿をもたらすことも知られています。一方で、FGF-23は副甲状腺に作用してPTH分泌を抑制するとされています。その作用過剰は、低リン血症とビタミンD作用不全の総和として、骨のミネラル沈着障害(石灰化障害)、すなわち骨軟化症をもたらします。一方で、ビタミンDの活性化障害は、PTH分泌を刺激するため、二次性副甲状腺機能亢進症が惹起され、骨吸収亢進から骨量の減少をもたらします。加齢によるCKDの進行では、RTH分泌亢進により骨量減少(骨粗しょう症化)が進行すると同時に、骨基質の石灰化障害を合併することで、より骨の脆弱化が悪化すると考えられています。
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