') ?>
最近、注目されているのは、酸化ストレスの蓄積によって骨形成の低下がもたらされるという可能性です。加齢によって活性酸素の産生が高まり、酸化ストレスが骨芽細胞をはじめとする骨組織にももたらされます。酸化ストレスは、終末糖化産物(advancsd glycation end product:AGE)の形成を招き、骨基質中に蓄積されます。特に骨基質蛋白の主役であるI型コラーゲンに結合したAGEは、骨芽細胞に発現するAGE受容体を介して、その骨形成機能を抑制することが細胞レベルで示されています。
さらに、酸化ストレスに反応して活性化されるフォークヘッド型転写因子の1つであるFOXO1(forkhead box O1)を欠失させたマウスでは、骨細胞のアポトーシスが増加することが報告されています。FOXO1は酸化ストレスを緩和するSOD(superroxide disutase)やカタラーゼ遺伝因子の転写を促進することから、酸化ストレスの骨に対する直接的な影響として、骨細胞のアポトーシス誘導があるものと推測されています。骨細胞は積極的に骨形成を担う細胞ではありませんが、骨吸収の開始や骨形成の停止など、骨代謝制御に重要な役割を果たすとともに。形成された骨の強度の維持にも密接に関与しています。したがって加齢に伴う酸化ストレスの蓄積が、骨細胞のアポトーシスを介して骨代謝を抑制するのみならず、骨強度の低下にもつながっている可能性があります。
▽加齢と骨形成の低下 酸化ストレス のキーワード
▽次の記事、前の記事
サイトについて
このサイトは「健康診断・血液検査MAP」の新規記事を掲載しています。 過去の記事はこちらから閲覧できます。当サイトのRSS
新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP2