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加齢と老化は混同しやすい言葉で、曖昧に使われることが多いですが、その意味は全く異なります。加齢はヒトが生まれてから死ぬまでの時間経過で暦年齢を示します。一方、老化は性成熟期以降(おおむね20〜30歳代以降)、全てのヒトに起こる加齢に伴う生理機能の低下を指します。したがって、老化は加齢の途中から進行します。
生理機能低下の速さは全てのヒトで同じではなく、個体ごとにバラバラです。老化すなわち生理機能の低下は、遺伝的要因や生活・環境要因が複雑に絡み合っていて、それぞれの個体に与える影響が異なるからです。
老化に対する遺伝子の寄与率は25〜30%であり、残りの70〜75%は生活・環境要因であり、これらの要因が個体ごとの老化の進行に大きく影響を与えると考えられます。そのため、生活・環境要因を最善の状態に保つことは、老化の速度を遅らせる抗老化(アンチエイジング)に有効です。また、老化の進行程度を生体内のさまざまなバイオマーカーで知ることは、それ以降の老化速度を遅らせるために重要です。
老化つまり加齢に伴う生理機能の低下は「疾患・病気」ではありませんが、糖尿病・脳卒中・心臓病・脂質異常症・高血圧・肥満などの生活習慣病の発症には、老化の進行に大きな影響を与える生活・環境要因が深く関わっていることも事実です。一方、65歳以上の高齢者が多く発症する認知症・パーキンソン病などの神経変性疾患や免疫機能の低下や異常による感染症・自己免疫疾患・癌などは老年期疾患として捉えられています。これら老年期疾患の最大のリスクファクターは、老化です。老化は「疾患・病気」ではないが、一方でその境界が不明瞭であることも事実です。
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